日経平均は懐疑の中で2万4448円を超えていく

空売りファンド筋は今の状況を読めていない

さて、今週の24日(木)にはECB(欧州中央銀行)理事会があり、今月末で任期が終わるマリオ・ドラギ総裁の最後の定例記者会見がある。11月からの 国債買い入れ再開を前にしてどんな会見になるか。FRB(米連邦準備制度理事会)も、2年間続いていた資産縮小を止め、資産再拡大を言明した。ジェローム・パウエルFRB議長はあくまで「量的緩和ではない」と言い張るが、ドラギ総裁は何と言うか、楽しみだ。

さらに、今週はアメリカ企業の第3四半期決算発表がピークを迎える。日本でも日本電産、信越化学といった、今後の趨勢を決めるような大物企業が先陣を切って決算を発表する。アメリカはこれまでの発表では圧倒的に上方修正が多いが、日本ではどうか。

筆者は「下方修正が続出するのでは?」という下馬評をひっくり返すような結果が、日本でも出てくるのではないかと思っている。前回、日経平均の予想EPS(1株利益)は1750円が底ではないかと書いたが、1752円(7日)を底に、18日現在では1775円と、すでに切り返している。

「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」(著名投資家のJ・テンプルトン)と言われる。今回の相場は、アメリカの景気後退や「EU崩壊危機」という悲観の中で生まれ(売り過ぎ)、懐疑の中で育ち(買い戻し)つつあるが、余りにも懐疑心が強い現在、今回の相場は楽観や幸福感まで行かず「懐疑の中で消えていく」のではないかとも言われる。

懐疑を乗り越えた先に大相場が待ち受ける

「悲観の中で生まれ、懐疑の中で消えていく」・・・それが今の相場観の大勢観のようだが、だからこそここを乗り越えた時、大相場が待っているように思える。仮に懐疑の中だけで消える相場であっても、懐疑の中の高値だけでも2万7000円はあると見ている。もしこれが、楽観の世界に入ったらどこまで行くのだろうか。それはまだ、ここでは言わないとしよう。どうせまた能天気と言われるからだ。言われないレベルまで上がってきてから言うとしよう。

実際、楽観の世界では、懐疑の世界では考えられないことが起こる。例えば米中対立の完全解決はないという懐疑心は根強い。確かに、「社会資本主義」(中国)と「自由資本主義」(米)は相いれないものがあり、米ソ対立の冷戦時代とは違った難しさがあるが、「共産党が支配しようが共和・民主党が支配しようが、同じ資本主義ではないか。いずれ資本の原理が妥協点を見つけ完全解決に至る」というのも、楽観論の1つだ。

冒頭の通り、すでに日経平均は、1段上げの後、半値近くの押しを入れた。日経平均1300円幅の2段上げもそうなってもおかしくないが、下落したとしても、2万2000円はもう切らないのではないか。これらを総合して、今週の日経平均の予想レンジは2万2000円~2万2800円とする。無理をせず、ゆっくり懐疑の相場を行けばよいと思っている。

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