「叱るのが苦手な管理職」でもできる3つの習慣 月初や新年の仕事始めは「デビュー」チャンス
真の原因が何なのかを判断することが難しい場合は、本人に質問をすればいいでしょう。例えば進捗が滞っているとか、目標に届いていないという場合、「何が原因でそうなっているんだろう?」と軽く聞いてみるのです。
「どうしても集計に時間がかかってしまって」という返事なら、Excelのスキルが足りないということがうかがえます。「怒られるのが怖くて、新規の飛び込み営業件数が伸び悩んでいます」という返事なら、行動不足が予想されるわけです。
このように質問を通じて、問題の原因が知識不足にあるのか、行動不足にあるのか、それを見極めるだけでも、指導内容が伝わらなかったり、指導の効果が出ずに感情的になってしまうことが少なくなるでしょう。
感情的に叱るという行動は、指導者が、自分の指導のつたなさを認めるようなものなのです。
ヒント3:「周囲への影響」を意識させる
「結局、何を伝えたいの?」
「できるんだったら、最初からやりなよ」
「気の緩みがあったよね」
叱る際に、こうした言葉を投げかけることがあるでしょう。こうした言葉を、より効果的に新人に伝える方法があります。例えば、こんな感じです。
「結局、何を伝えたいの? 周りの人が困惑していることに気がついてる?」
「できるんだったら、最初からやりなよ。周りはどのぐらい期待しているか、わかってる?」
「気の緩みがあったよね。迷惑をかけてしまった人もいるのでは?」
共通点は、あなた(指導者)の言葉だけでなく、周囲への影響を意識させることです。このように問いかけることで、多くの新人は「指導者に叱られた」だけでなく「周りにも迷惑をかけていた」と理解するのです。周囲への影響を考えさせると、その指導をより広い視点から理解し、深く受け止めさせることができます。
このアプローチは、新人を褒める際にも役立ちます。例えば、新人がいつも提出物を締め切り前に提出していて、それを褒めたいと思ったときは、「いつも提出期限の3日前には仕上げてくれるよね。あなたが早めに提出してくれるから、みんなも早く出そうと思ってくれているよ」と、組織全体へのよい影響を伝えるのです。
このように、「周囲に与える影響」を意識して伝えることで、新人を叱るときも褒めるときもその効果をより高めることができるのです。
以上、3つの視点から「叱る」ポイントを見てきました。これらを実践することで、あなたはきっと、大事なところで適切に叱ってくれる信頼できるリーダーとして見られるようになるでしょう。
ぜひ、実践してみてください。
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