自然災害後の住宅復旧がなかなか進まない事情

住宅の屋根補修にかなり時間が必要な理由

一方、停電については台風15号の襲来から2週間以上がたった24日にようやくほぼ解消された。停電が長引く原因は送電のための鉄塔や電柱が倒壊したためだとされ、東京電力では全国の電力事業者から作業員の応援を受け、対応にあたっていた。

筆者は電力業界のことには詳しくないが、とくに工事関係では人手不足と思われる。このことが普及のスピードを遅くした原因になっているのではないかと懸念している。

さて、南海トラフ地震や、従来を上回る被害をもたらす台風や集中豪雨の被害が発生する場合、今回の台風15号以上の被害が発生してもおかしくなく、しかも復旧・復興に時間がかかると考えられる。

日本は少子高齢化・人口減少の社会。仮に地震や台風、集中豪雨などの災害が従来に近いペースで発生するとしても、復旧に関わる人員の数が減るため、その分復旧のスピードは遅くなる。災害復旧は人海戦術の側面が強いためだ。

太陽光発電で昼間にエアコンが使えた事例も

上記のようなことを考慮すれば、私たちには当然ながら「できうる範囲内での災害対策」をすることが求められそうだ。例えば、これから住宅を取得しようという方には、大容量でなくても構わないので、太陽光発電システムの設置を検討することをお勧めしたい。

停電後、太陽光発電システムがどのくらいの電力が使えるかというと、いくら大容量のものでも、太陽光がさんさんと降り注いでいる日中であっても1500W(1.5kW)が上限となっていることがほとんどだ。

太陽光発電システムの電力はこのような専用のコンセントから取ることができる(筆者撮影)

このため、消費電力量が多い家電製品や、多くの家電製品の同時使用は難しい。しかも、夜間は発電しないため、電力を使用することはできない。それでも、ないよりはだいぶんましである。

なぜなら、少なくとも日中は携帯電話の充電などができ、それによって家族や職場との通信や情報の取得ができ、さらに避難所などに行った際のストレスを感じる時間が減るからだ。それらは心の余裕を生み出し、その後の復旧・復興に貢献する。

冒頭で紹介した知人Aさんのご自宅には太陽光発電システムを設置していたおかげで、昼間はリビングのエアコンが使えたそうだ。幼い子どもたちや同居するご両親が、少なくとも昼間は暑さをしのげたという。

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