東京近郊の目立たなくて残念な「ミニ路線」10選 日帰りで楽しめる私鉄や三セクの名脇役

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9)関東鉄道竜ヶ崎線

JR常磐線の佐貫(茨城県龍ケ崎市)と竜ヶ崎を結ぶミニ路線だ。

関東鉄道竜ヶ崎線のディーゼルカー(筆者撮影)

途中駅入地で列車のすれ違いはできないので、ワンマン運転のディーゼルカー1編成が線区内を往復している。所要時間は7分。

佐貫から竜ヶ崎に向かう時、ホームはすべて右側になるので、竜ヶ崎方の運転台は、通常の鉄道車両とは逆に進行方向右側に配置されている。終点に小規模な車両基地がある。

地下鉄の支線

10)東京メトロ丸ノ内線方南町支線

丸ノ内線の本線の中野坂上駅から分岐して方南町に至るミニ支線。途中には中野新橋と中野富士見町の2駅があり、中野富士見町駅近くに車両基地があるので、車両基地への入出庫を兼ねた路線でもある。

終点の方南町はホームが短く6両編成の電車が乗り入れできなかったので、3両編成の線内折返し電車が主力で、中野富士見町の車両基地への出入りを兼ねた列車のみが6両編成だった。

しかし、2019年7月に方南町駅ホームの延長工事が完成したため、池袋から新宿を経由して方南町が終点となる電車が定期的に運行されるようになった。首都の地下鉄としては異色の支線は、千代田線の北綾瀬支線とともに長い編成の電車が乗り入れ可能となり、利便性向上とともにローカル色は払拭されてしまった。

このほかにもミニ支線はあるけれど、とりあえず10路線のみを取り上げてみた。次回以降、名古屋圏や西日本のミニ路線をピックアップしてみたい。

野田 隆 日本旅行作家協会理事

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のだ たかし / Takashi Noda

1952年名古屋市生まれ。早稲田大学大学院修了(国際法)。都立高校に勤務のかたわら、ヨーロッパや日本の鉄道旅行を中心とした著作を発表、2010年に退職後は、フリーとして活動。日本旅行作家協会理事。おもな著書に『にっぽん鉄道100景』『テツはこんな旅をしている』『シニア鉄道旅のすすめ』(以上、平凡社新書)、『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)、『ニッポンの「ざんねん」な鉄道』(光文社知恵の森文庫)、『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書)などがある。

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