クルマをサービス起点として考える時代の勝機 モビリティ革命を発展させる「CARS」とは?
次世代ユーティリティーの変換に向けては、クルマが特別なものではなく、日常品となることへの理解を高めないとなりません。そこで、自動車で来店するお客様向けに、タイヤをモチーフとしたカフェスペースを設け、来店者の憩いの場として提供し、ショッピングモールのお買い物品を例に取りながら、タイヤの大切さを啓発してみました。すると、これまで商品の理解や関心がなかったお客様も、少しずつ理解を示し、問い合わせが増えてきました。予想以上の反響でした。「クルマ」も日常生活の延長線上に結合することができるのです。
次世代ユーティリティーの変換に向けては、家族全員が理解し、家族が同化しなくては、発展した技術を受容できません。そこで、ショッピングセンターに来店する家族に、家族で楽しめる子ども向けのイベントとして、タイヤボウリング、タイヤ溝の測定体験、歩行者シュミレーターなどの催しを行い、反応を観察してみました。
イベントに参加した子どもたちからは、「お父さん、タイヤの溝がないと危ないよ」「お母さん、空気圧が足りないとタイヤが悪くなっちゃうよ」といった自然な反応がありました。さらに、イベントを遠巻きに見ていたスーパーの従業員も触発され、新たな知見を能動的に受容し、自らも啓発され商品の点検や購入も始めたのです。まさに、自動反応であり、新たな文化の受容です。
ペットを愛玩する生活者は、トリマーと密接な関係があります。そのため、新たな自動車ユーティリティー発展を担うインフルエンサーになりうるのかを確認するために、ペットショップと同居した自動車のメンテナンスショップで、トリマーによる「クルマ」接客の反応を観察しました。ペットを愛玩する気持ちをくすぐりながら、トリマーを通じてクルマへの関心を喚起できるのでしょうか。
「今日は、犬のトリミングにいらっしゃったのですね。それなら、クルマのトリミングもしませんか?」こんなふうにトリマーが声をかけると、来店者はハッとした表情を見せることがあります。こうした一言が、心を揺さぶったのです。まさに、生活者視点でのサービスの分配による、新たなサービスが受容されたのです。
このような結果をもとに、モビリティ革命の全容を啓発しながら、電気での豊かな暮らしに関する取り組みをしたところ、大きな反響を得られ、コンセプトの確かさを確信しました。
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