こうした「価値観」をベースにした出会いを引き寄せる、あるいは有用性を発揮するために重要なコンセプトが、勝間さんが提唱する「立体名刺」です。
普通の名刺は、氏名のほかに書かれているのは「会社・部門・役職」といった属性情報です。一方、ブログなどのソーシャルメディアは、頭の中で「考えていること」を可視化するツールです。だから、「人となり」そのものを上手に伝えることができる。これを勝間さんは「立体名刺」と命名し、さまざまな効用を説いています(『目立つ力』)。
恋愛や婚活も同じです。お見合いパーティや結婚相談所のプロフィールデータは属性情報(=年齢・年収・学歴など)が中心です。一方のソーシャルメディアは、「つぶやき」や「日記」「コメント」など、価値観という心の中を可視化するツールです。「人となり」が上手に伝わるフォーマットといえましょう。まさに「立体名刺」というわけです。
初対面で自己紹介から始めなくていい
そして、この「立体名刺」を通じた交流が思わぬ副産物を生むのです。それは、「会う前から仲良くなれる」のです。前回記事のエリート美女が好例でしょう。mixiのあるオペラ歌手のコミュニティで、見知らぬ男性と知り合い、コメントのやり取りをしているうちに「共感」が積み重なって、会う前から親近感が生まれていたという話でした。
勝間さんも極めて似たことを言っています。いわく「ブログを先に見ていると、実際に会ったときに少なくともゼロベース、すなわち情報がなにもない状態で会うよりも相手をよく理解できます。対談や取材のときには、相手のブログをざっと読んでから会うと、話の継ぎ穂になります」(『目立つ力』)。
このように「立体名刺」から得られた情報に加えて、コメントやメールを事前にやり取りすると、まさに「会う前から仲良くなれる」のです。
では最後に興味深いエピソードを紹介しましょう。ちょっと「強烈すぎる……」ので、心臓の弱い方は読むことを控えていただいた方がいいかもしれませんが……。
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