テロリズムの罠(左・右巻) 佐藤優著
「現状の閉塞状況が続くと、テロかクーデターが必ず起きると筆者は危惧する」。日本を憂える人気作家の社会評論を集めた2冊。「明るい絵が描かれていない」論考が多い。
副題「新自由主義社会の行方」の左巻では、市場による競争で、公正な配分ができるとする「新自由主義」の危うさを指摘。格差の拡大で、「国が内側から崩れ、弱体化しつつある」という。
副題「忍び寄るファシズムの魅力」の右巻では、資本主義の問題を国家権力の強化で歯止めをかける運動の総称「ファシズム」が世界で広がる現状を分析。これは人種主義と結びつく懸念がある。
問題への対応で「罠」にはまらないためには「知的基礎体力の強化」が必要と訴える。
角川oneテーマ21 各760円
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