ユニゾ買収、HISはどこでボタンを掛け違えたか

「白馬の騎士」にソフトバンク系ファンド登場

HISの買収提案を退け、ソフトバンク傘下の不動産投資会社フォートレスによる買収を受け入れたユニゾホールディングス(撮影:梅谷秀司)

旅行会社大手のHISに敵対的買収を仕掛けられた不動産会社ユニゾホールディングスが「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として選んだ資本提携相手は、アメリカの不動産投資会社フォートレス・インベストメント・グループだった。

8月16日、ユニゾはフォートレスからTOB(株式公開買付け)を受けると発表した。TOB価格は1株4000円。発行済み株式数の66.67%にあたる2281万株を下限に、応募のあった全株を買い付ける。期限は10月1日までで、TOBが成功した場合、フォートレスは残りの株式も強制取得し、ユニゾを上場廃止とする方針だ。

HISのTOB提案は「シナジーも信頼関係もない」

ユニゾに対してはHISが7月11日から、1株3100円で最大1375万株、発行済み株式数の45%を上限に買い集めるTOBを仕掛けていた。

ただ、ユニゾ側はHISのTOBを検討した結果、「シナジーがない、TOB価格が不十分、一方的な提案で信頼関係がない」として反対を表明。アドバイザーを使って対抗提案を16社から募り、そのうち4社と交渉し、最も高いTOB価格を示した1社であるフォートレスを選んだという。

フォートレスはアメリカの不動産投資会社だ。2017年末に投資ノウハウの取得を狙ってソフトバンクグループが約33億ドル(3500億円)で買収している。日本では旧ツカサウィークリーマンションから独立したホテル運営会社、マイステイズ・ホテルを2012年に買収している。

フォートレス側の開示資料によれば、ユニゾを完全子会社化し、自社のノウハウを注入することで、企業価値の向上に貢献できると判断したという。

次ページTOB表明後、株価はTOB価格を上回る水準へ
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
省電力・広域通信“0G”の衝撃<br>IoT化の隠れた主役LPWA

低速ながら電池で数年動くほどの省電力で、基地局から10km以上もの広域通信が可能。 LPWAという通信方式は超高速の5Gとは対極で、関係者に「0G(ゼロジー)」と呼ばれています。検針やモニタリングなど静かな普及の現場を取材しました。