ベテラン営業マンほどやらかす「致命的なミス」 お客様の話の流れをぶった切るNGな受け答え

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1つは、会話のテンポを間延びさせないこと。

営業マンは「好意→質問」「共感→質問」と、質問を投げかけることで会話を続けますが、質問まで間が空くと、そのちょっとした時間でお客様の意識が離れてしまいます。

もう1つはリズムです。

これは「言葉に緩急をつける」ということ。しっかり聞いてほしい部分はゆっくり話し、そうでない部分はササッとすばやく話します。じれったい話し方をする人は、このテンポとリズムが悪いことがよくあります。

「5W1H」の質問で話を深めて共感する

お客様がご自身の話をしてくれたら、それに共感します。

ここで重要なのが、5W1H(だれが、いつ、どこで、なにを、どのように)に沿って、お客様の話を深めていくことです。先ほどの会話例の続きを見ましょう。

「会社を興して順調に来ていた時に、バブル崩壊があってね。あの時期は厳しかったね。商品が全然動かなくなってね」
「社長、それはどういう状況だったんですか?」
「とにかく、いっぺんに注文が来なくなったんだね。あと取引先がつぶれたりもして本当に大変な時代だったよ」
「そうなんですか。それでどうしたんですか?」
「当社も支払いができなくなってね」
「そうなんですか! それは大変でしたね。どんなことが起こったのですか?」
「じつは、給料日に電気代の支払いができなくなってね。給料を支払うか、電気代を支払うか、考えてね。やっぱり、給料を支払うことに決めたんだ」
「わーっ、すごい決断ですね!」

 

ただ「バブル崩壊で厳しかった」とだけ聞いても、あまりイメージが湧かず、営業マンも共感しにくいと思います。でも、このように具体的に話を聞いていくと、当時のお客様の状況が頭の中にビジュアルとして浮かび上がり、しっかり共感できるようになります。

しかし、じつはここで、ベテランの営業マンほどやらかしてしまいがちなミスがあるのです。

ベテランの営業マンはいろいろなお客様の話を聞き、経験も豊富です。そのため、お客様の話を聞いた時に、以下の2つのミスを犯しがちです。

1.お客様の話に対して先行してイメージしてしまう(思い込み)

2.お客様の話を違うイメージに持っていく(引っ張り)

具体的にどういう状況なのか、先の会話例から見ましょう。

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