輸出規制で「日韓経済全面戦争」に突入するか

半導体から電気自動車まで代替品確保の動き

前出のキム・ヨンソクセンター長は「これら4品目の場合、サムスン電子、SKハイニックス、LGディスプレー、サムスンディスプレーが主な輸入先だ。半導体需給の不安定さで価格が上昇するなど、同様の被害を受けるアメリカ企業とともに対策を打つべきだ」と言う。

韓国のシンクタンク・現代経済研究院によれば、このほかにも日本からの輸入依存度が90%を超える品目は48品目あるという。これらの品目は韓国が将来の成長産業として育成に注力している電気自動車分野と関わりが強く、日本の輸出規制の次なるターゲットになるとの見方も多い。

例えば、電気自動車向けバッテリーなどを生産するLG化学やSKイノベーション、サムスンSDIなどは対応策に苦心している。LG化学のシン・ハクチョル副会長は「日本の輸出規制品目が拡大されるものと仮定し、シナリオを練り直している」と明らかにした。

輸出規制の影響は中小企業のほうが大きい

日本の輸出規制では、主に半導体や自動車など大企業がリードする業種に関心が集まっているが、実際に影響が大きいのは中小企業が担う事業分野だ。とくに各種工作機械や数値制御盤の場合、日本製品の代替品があっても高価格であったり、その運用ノウハウがないことが多く、代替するのが難しいとされている。

最近、人件費の上昇などで自動化比率を高めている製造業の場合、打撃はなおさら大きい。自動化率の主力となるロボットは、日本の川崎重工業のシェアが高い。工作機械のソフトウェアもまた、日本のファナックが市場を掌握している。ロボットや工作機械のソフトウェアは、日本製品の価格競争力と品質が優れており、ほかの製品で代替することは簡単ではなさそうだ。

「日本産の工作機械や小型ロボットのほうが韓国でのメンテナンスも簡単で、価格も安い。代替品に替えることは難しい」と関係者は打ち明ける。韓国・檀国大学機械工学科のチ・ソンチョル教授は「コンピュータ数値制御(CNC)工作機械の大部分は日本製品。日本が輸出を制限すれば、機械産業全体が悪影響を受ける可能性が高い。日本製品に慣れた現場の技術者が多い。価格面でも代替は難しい」と説明する。

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