相続人の「関係者」が遺産分割をこじらせる

決してやってはいけない「相続」3ポイント

「まったく実家に寄り付かない次男には財産を残したくない」あるいは「家業を長男に継がせたいので、財産が分散するのを避けたい」ということもあります。

昔は家督相続という考えが一般的で「家は長男が継ぐもの」との意識がありましたが、いまは「相続人は平等」であるのが基本です。

遺留分を侵害された相続人は侵害している人に「遺留分減殺請求」をすることができます。

「これは当然の権利ですが、そこまでいってしまうと、家族の関係はこじれてしまいます。であれば、最初から遺留分を侵害しない程度の金額を渡すことにしておけば、もめなくて済むのです」(本郷先生)

具体的な例は?

遺留分を侵害する遺言を書いて得する人は誰もいないのです。

例えば、相続人が長男と次男で5,000万円の自宅を長男が相続した場合、次男には1,250万円の遺留分があります。次男が遺留分を請求すると、これまでは自宅が長男4分の3、次男4分の1の共有名義になりました。共有名義は売却などがしにくくなり、長男にも次男にもデメリットがあります。今回の法改正で遺留分は金銭で解決することになったため、共有名義は回避できることになりました。

しかし、長男は次男に支払う現金を用意しなければなりません。遺言を書く際には、実際の相続のときにどうなるのかまで考えて、遺留分を侵害しないようにした方がいいのです。

■こんな事例も!66歳女性の場合

知らない間に相続放棄。自宅の売却に口出しできない
父は26年前に他界し、最近母が亡くなりました。弟が実家を処分すると言い出しましたが、私はまったく口出しができませんでした。父の相続の際に「放棄する」という書類に私が印を押し、弟が実家を相続していたようです。私自身がもっと勉強しておくべきでした。
やってはいけない(3) 住まない実家は相続してはならない

誰も住まなくなった実家をどうするか――。これは難しい問題です。売却しようと思っても価格がつきませんし、タダで引き取ってほしいと思っても難しいのが現状です。結果的に相続しても放置してしまうことが少なくありません。そんな空き家が日本中で増えています。

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