ジム・ロジャーズ「円はもう安全資産ではない」 年金を老後の当てにする日本人は甘すぎる

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「これが20年後になると、そうはいかない。すでに記したとおり、日本円の価値は今後下落するうえ、老齢化により身動きがとれなくなっていくからだ。べつにブラジルでなくとも構わないが、日本にとどまっている人々は、できるだけ早いうちに海外に身を置くことを経験しておいたほうがいい」

私も4年以上シンガポールに住んでいますが、シンガポールに住む欧米人や中華系の多くは資産を複数の通貨に分散し、金融機関も複数の国を利用し、数カ国の社会保障制度に加入している人も多いです。そうすることによって、1つの通貨や国からリスクヘッジをすることができるからです。この国で働いて、この国で子どもの教育を受けさせて、この国で老後を過ごす予定にしている、などと目的別に国を選ぶ人も多いです。

また、日本人の友人の中でも、私の周りでは海外移住を始めている人が多いです。タイ、ベトナム、インドネシアといった成長している新興アジアはもとより、イギリスなどの欧州など一時的に通貨が安くなっている(つまり円からみると相対的にお買い得な)国に移住している人が多いです。

「ポンドやユーロが安いから、機会をうかがって、不動産、会社の株式などを割安で購入しようと計画しているの」「次の不況を狙っています。そのときまではキャッシュポジションを多めにして、その機会に一気に海外資産を買うつもり」

などという富裕層や金融のプロも多くいます。このように、まだ円の価値が高いうちに海外資産を入手しておくという発想は決して極端な考え方ではないでしょう。

マレーシアとタイなら長期ビザの取得が比較的容易

もうすでに年金をもらっている世代はともかくとして、これからリタイアプランを真剣に考えている50代は海外投資や移住も視野に入れてもよいかもしれません。例えば、マレーシアやタイなどでは一定以上の経済的な証明などをすることで、長期滞在できるビザを取得することもできます。その要件は、現在の日本人であればクリアできる人も多く、私の周りでは移住計画を着々と進めている人も多いのです。

例えばマレーシアの「マレーシア・マイ・セカンドホーム(MM2H)は最長10年間滞在が可能なビザで、認められる期間は何度でもマレーシアに出入国することが可能なビザです。申請時に経済的証明をする必要があり、50歳以上の場合は約945万円以上の財産証明と月額約27万円以上の収入証明(または年金証明)が必要などです。仮承認が下りたら、そのうち約405万円をマレーシアの金融機関に定期預金をします。詳しくはマレーシア政府観光局のホームページなどをご参照ください。

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また、タイも就労や永住を目的としない「ノンイミグラントビザ-O」を取得することで1年間滞在ができます。資格要件は満50歳以上で、タイへ入国拒否されたことがなく、日本国籍または日本での永住ビザを持っていること、一定以上の金融証明書が必要です。残高証明(約240万円)あるいは収入証明(年金収入が19万5000円)などを証明する必要があります。詳しくはタイ国政府観光庁のホームページなどをご参照ください。

いかがでしょうか。移住が難しいという場合も海外投資に関しては、日本のネット証券でも容易に行うことができます。日本株よりも一般に配当利回りが高い米国株やシンガポールの株に投資をするというのも手かもしれません。海外のオンライン証券なども日本にいながら口座開設ができる場合もあります。まずは国内で海外投資の練習を少額で初めてから、気に入ったら海外に進出を考えるのも一つでしょう。

花輪 陽子 ファイナンシャルプランナー

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はなわ ようこ / Yoko Hanawa

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。外資系投資銀行を経てFPとして独立。2015年から生活の拠点をシンガポールに移し、東京とシンガポールでセミナー講師など幅広い活動を行う。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書) 、『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。花輪陽子オフィシャルサイト 海外に住んでいる日本人のお金に関する悩みを解消するサイトも運営。まぐまぐ「花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編」も。

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