関空特急に新車、JR西が見据える「はるか」先 インバウンド急増に対応、先行きに慎重さも

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JR西日本がはるか新型車両を報道陣に公開した7月10日、国土交通省は同社と南海電鉄が申請していた約7.2kmの新路線「なにわ筋線」の計画について同日付で許可した。大阪市中心部の地下を縦断し、新設する北梅田駅(仮称)とJR難波駅、南海の新今宮駅をそれぞれ結ぶ構想で、開業は2031年の春を予定する。

開業後、はるかは現在走っている大阪環状線から同線を経由するようになり、空港アクセスの所要時間の短縮が図れるほか、環状線のダイヤ乱れに影響されにくくなるなどのメリットが期待される。

はるかの現在と未来

将来的に新型車両271系はどのように運用されていくのか。今回導入する3両編成は増結用の車両だが、現在のはるかの本体である281系の6両編成と連結しても車両間の行き来はできない。

現在の281系はるか。外国人観光客の利用を意識して約半数にハローキティのラッピングが施されている(記者撮影)

その281系もデビューは関空が開港した1994年で、いずれ引退の時期がやってくる。同社には、2024~2027年度に281系など100両以上の特急車両を新型に置き換える計画がある。

同社の担当者は「実際に導入するかは未定だが、271系は6両編成も造れるようにしてある」と話す。なにわ筋線を走ることを見据えての設計であるとはいえ「利用状況を踏まえて判断したい」という。一部報道にあるような南海と新型特急を共同開発する展開となれば、271系の将来も大きく変わりそうだ。

関空を運営する関西エアポートによると、同空港の2018年度の国際線外国人旅客数は2017年度比3%増の1551万人と7年連続で過去最高を更新した。現時点ではインバウンド需要が旺盛とはいえ、いつまで上り調子が続くかはわからない。足元で急拡大する移動ニーズに応えつつ、将来の環境の変化にも柔軟に対応できるように備えておく。はるかの新型車両導入にはJR西日本の慎重な経営姿勢が透けて見える。

橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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