国の失策のツケ…JR北海道「値上げ」に異論噴出

公聴会で反対意見、島田社長「ご理解を」

厳しい経営が続くJR北海道。「単独では維持困難」な路線の1つ、石勝線夕張支線は今春廃止された(記者撮影)

「値上げはJRグループ各社間の格差を是正せず新たな負担を求めるものだ」「国策破綻のツケを道民に負わせるのは論外」――。

JR北海道が国に申請した「運賃値上げ」をめぐり、7月1日に札幌市で開かれた国土交通省運輸審議会の公聴会。一般市民からの公募で選ばれた3人の公述人は、いずれも運賃値上げに反対の意見を述べた。通学利用者の負担増などを懸念する声とともに目立ったのは、「国の失策を北海道の鉄道利用者だけに押し付けるな」という訴えだった。

10月値上げ、最大3割も

JR北海道は5月10日、今年10月の消費税率引き上げに合わせ、国交省に運賃・料金の変更認可を申請した。運賃の値上げは、認可されれば1996年以来23年ぶり。消費税率引き上げ分の転嫁を除けば、2回目の値上げに踏み切るのはJR旅客6社の中で初めてだ。

値上げ率は普通運賃が平均15.7%、定期は平均22.4%で、旅客運輸収入全体では平均で11.1%のアップ。初乗り運賃は170円から200円に上がる。

100kmまでの運賃については距離に応じて細かく定める「対キロ区間制」を新たに導入し、最も値上げ幅の大きい7~10km区間は現行の220円から290円へと31.8%上がる。JR北海道全線の中でも稼ぎ頭である札幌近郊での増収を意識した設定だ。

国交省は2018年7月、JR北海道に対して着実な経営改善を求める「監督命令」を発令。同社は北海道新幹線の札幌開業後となる2031年度の経営自立に向けた再建策を進めることになった。今後も人口減少などで減益が見込まれる中、収支改善策の一環として計画されたのが運賃値上げだ。

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