「地方出身の東大生」の独学術が本質的すぎた なぜ「学校の先生と仲がいい」人が多いのか
地方出身の東大生の多くは、学校の先生と仲がいい場合が多いです。東大に合格して故郷を離れた今でも密に連絡を取り合っている……なんて学生もいるくらいです。
なぜ学校の先生と仲がいいのかと問うと、ほとんどは「受験のときに学校の先生にお世話になったから」と答えます。中には塾には行かず、学校の先生と二人三脚で東大に来たと語る人もいるくらいです。
誤解しないでいただきたいのは、これは「学校の先生の技術が優れていたから、生徒が東大に受かった」という話ではないのです。彼ら彼女らの学校の先生にも何人かに会いに行ってみたのですが、学校の先生ご自身はみなさん「いや、自分は普通のバックアップしかしていない」と語りました。
別に東大の問題を人よりも研究しているわけでもないですし、東大に合格した教え子もその子が初めて……というケースも非常に多いです。
では、なぜ彼ら彼女らは東大に合格できたのか? そこに、地方出身の東大生の独学術があります。実は地方出身の東大生は、優れた学校の先生に出会うことができたのではなく、学校の先生に助けてもらうのがうまかったのです。
独学法1:ノートや文章を必ず人にチェックしてもらう
例えばある東大生は、自分が取っているノートや、自分の勉強の習慣・スケジュール、東大の記述問題を解いてみた解答を、毎回必ず先生にチェックしてもらっていたそうです。それも、学校の先生から言われてやったのではなく、自分から自主的にチェックしてもらいに、職員室を毎日訪れていたそうです。
そして、先生から「ここはもっとこうしたほうがいいよ!」「この勉強、こうやってやったほうがいいよ!」とコメントをもらって、それを明日の勉強に生かしていたのだそうです。そうやって毎日会って話していたから、先生と今でも仲がいいのだそうです。
東大生の中でも、自分で採点するのが難しい英作文の問題や現代文の論述問題を添削してもらうケースというのは多いのですが、しかし自分の勉強のすべてを自主的に先生に開示してチェックしてもらう、というのは簡単にできることではありません。
他人に口出しされると、うっとうしく感じてしまうものです。僕も自分の高校時代を振り返って考えてみると、絶対そんなことはできなかったと思います。「俺には俺のやり方があるんだ!」「先生にとやかく言われたくない!」と思ってしまっていたと思います。
しかし、実はこの「自分の勉強をすべて開示する独学術」は、非常に多面的な効果を秘めているのです。
まず、「他人の目線が入る」ことは、学習効果を高めてくれます。募金箱や工事現場の機械に「目」のシールを貼ると募金の額が上がったり安全に対する意識が向上したり、いい効果が見込めることがわかっています。これと同じように「人から見られている」と他人の目を意識すると、勉強にもより集中することができるのです。
単純に、「人から見られている」と思ったらサボることができなくなります。ちょっと緊張して、いつも以上に力を入れて勉強できる場合もあります。
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