「ココイチ」FC加盟店が失敗しづらいカラクリ 「10店のうち1店しか潰れない」秘策の正体

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それでは、フランチャイズからロイヤルティを取らないのであれば、CoCo壱番屋の本部は、いったいどうやって儲けているのか。それは、フランチャイズにカレーソースなどの使用材料を「卸売り」して儲けているのだ。

CoCo壱番屋のフランチャイズになるとロイヤルティを取られない代わりに、カレーソースなどの使用材料を本部か本部指定の業者から仕入れなければならない。つまり、本部は、使用材料の原価にマージンをのせてフランチャイズに売ることができる。そこで、利益を得ているのだ。

このシステムなら、フランチャイズが増えれば増えるほど、本部にとっては「確実な売り先」が増えることになる。原価にマージンをのせて売れるので、本部にとってフランチャイズは「確実に利益を得られる売り先」だ。フランチャイズが存在し続ければ、「儲かり続ける」システムともいえる。

確実に儲けるための仕組み

「ロイヤルティをとらない」ということで、「フランチャイズをやってみたい」という人を多く集め、社員として経験を積ませることで店舗経営のノウハウも学ばせる。この取り組みよって潰れないフランチャイズをどんどん増やして、そこに使用材料を売り込み確実に儲ける。ここに、壱番屋の儲けの仕組みがある。

CoCo壱番屋はカレーチェーンでありながら、一般の来店客からの売り上げだけにこだわるのではない。むしろ、来店客においしいカレーを出し、リピーターを増やし、そこで利益を上げていくという。カレー屋本来の儲け方を追求するのは、各フランチャイズが取り組むべきことともいえる。本部は、フランチャイズをいかに増やし、いかに生存させ続けるかが何よりも大切というわけだ。

下玉利 尚明 タンクフル代表

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しもたまり たかあき / Takaaki Shimotamari

2013年創業の総合メディアプロデュース会社代表。経済・ビジネス分野において企業やキーパーソンへの幅広い取材・インタビューを通じて、各種メディアに記事コンテンツを提供。さまざまな業界・企業の最新情勢に精通している。“ことば”を大切にした、企業のブランド力強化やユーザー獲得のためのオウンドメディアの企画運営、企業とユーザーの架け橋となる「導入事例」の企画制作、「ニュースリリース」「パンフレット・リーフレット」「会社案内・年史」などの製作も手がける。

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