日経平均が「消費税10%」でも下がりにくい理由

米FOMC後の「市場の反応」次第では小波乱も

「消費増税は予定通り実施」「参議院選挙も与党勝利」となるのだろうか(撮影:尾形文繁)

10日に発表された5月の景気ウォッチャー調査では、一致指数が2カ月ぶり低下の44.1で、英国のEU離脱(ブレグジット)が国民投票で決定した2016年6月以来の水準となった。先行指数も4カ月連続下落と、増税で景気が腰折れしないか心配されている。

しかし、翌11日に政府が公表した経済財政運営の基本方針(骨太の方針)素案には、「消費税10月10%」が明記され、増税は予定通りとなっている。さらに13日に発表された4~6月期法人企業景気予測調査でも、大企業製造業景況判断指数はマイナス10.4となった。しかも調査日は5月15日で、対中制裁関税第3弾(6月)の前であり、第4弾など計算にない時点での企業側の景況感だ。今後の第3弾、第4弾の影響が心配される。

やっぱり今は「リーマン級」ではなかった?

この調査は、2004年4-6月期から始まった比較的新しいものだ。経済の基礎資料を得ることを目的に資本金1000万円以上の法人から1万4400社を選びヒアリング(内閣府・財務省の共通での管轄)しており、筆者は日銀短観と双璧をなす重要な指標だと思っている。前の期に対し「増加、改善」と回答した企業の構成比から「減少、悪化」と回答した企業の構成比を差し引いたものだ。日銀短観も「良し」「悪し」の景況レベルを表すが、現況判断では、こちらの法人企業景気予測のほうが傾向を表しやすく、1万200社の短観よりもサンプル数も多い。

さて、大企業製造業景況判断指数をさかのぼって比較して見ると、「消費税論議」があまり意味がなかったことがわかる。米中貿易戦争は完全に織りこんでいないにせよ、安倍晋三首相や麻生太郎財務大臣や菅義偉官房長官が口をそろえて言っていた「リーマンショック級の事象が起こらない限り、予定通り消費税は10%」の意味が分かるからだ。ショック度をデータで見てみると、以下のようになる。

2009年1~3月期  マイナス66.0 リーマンショックの影響
2011年4~6月期  マイナス23.3 東日本大震災の影響
2012年10~12月期 マイナス10.3 民主党最終盤
2014年4~6月期  マイナス13.9 消費税増税8%へ引き上げ
2016年4~6月期  マイナス11.1 チャイナショック&英国EU離脱など

そして今回の2019年4~6月は前出のようにマイナス10.4だった。

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