ノリさんは、初対面が苦手で、普段なら会話が止まってしまうタイプとのこと。しかし、「今まで数々の失敗を経験してきたけど、ママとマスターがうまく自分をノセてくれたおかげで、今日は自然に話すことができました」と笑顔で振り返る。
消極的な男性からこっそり気になる女性を聞き出し、さり気なく会話を振ってみたり、デュエットを促したりしつつ、2人の距離が自然と近づいていく。ときにさり気なく、ときに強引な後押しは、リアルなコミュニケーションに悩む人々にとっての“救いの手”だ。まさに、ママやマスターは、コミュニケーションの“ハブ”として機能している。
全員が1対1の会話を楽しんだ後、男女別にカウンターとテーブル席に分かれる。それぞれ気になる人をカードに記入。互いの想いが一致すれば、めでたくカップル成立である。
頭を抱え込みながら記入する男性の背後では、さっさと記入を終えた女子がママとテーブルを囲みながら、恋愛相談に花を咲かせている。「初対面の男性と何を話したらいいかわからなくて」「同い年くらいの男性を探してるんだけど、どうしたら見つかるのかしら」など、ママへの積極的な質問や悩みが飛び交う。まるで女子会のようなムードであった。
「普段以上に積極的に話ができた」
そして、いよいよ結果発表。期待と不安が入り混じる中、なんと、2組のカップルが成立した。
カップルとなったハルさんに話を聞くと、「普段1対1で会った場合、会話が盛り上がらないと、どうやって帰るかばかりを考えちゃうんです。今回も慣れない場で緊張してしまったんですが、カラオケあたりからすごくリラックスできました。スナックの雰囲気なのか、ママの存在なのか、短い時間だったけど普段以上に積極的に話ができたし、相手に気になることも聞けましたね。スナックの楽しさにもハマりそうです」と、スナックの新たな魅力に目覚めたようだ。
また、会話に消極的であったハセソウさんも、見事カップルとなった。「途中、ママから『もっとこういう話をしたらいいんじゃない』などのアドバイスをもらえたのが心強かったです。合いの手を入れるだけでなく、手助けまでしてくれるママやマスターは、キューピッドのような存在ですね」と笑顔で話す。
さらにスナックならではの副次的効果は続く。参加者が声を掛け合って、ほかのスナックで2次会をしようという流れが起きていた。全員がスナック初心者であるにもかかわらず、男女の出会いだけではなく、グループとしての一体感も醸成されたようだ。
最後に、主催者であるOmiai担当者、能田さんにも話を聞いた。現状Omiaiには、真剣に恋愛や結婚をしたい男女が数多く登録しているとのこと。24時間365日体制で管理しているため、安心・安全な利用が促進されているそうだ。またアプリ上では、気になる相手に「いいね!」を押し、「ありがとう」が返ってくれば直接やりとりできる仕組みだが、いざ直接会ってみると、コミュニケーションがうまくいかず、恋愛に発展しないという声も耳にするという。
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