米シティ第4四半期、利益が市場予想下回る 「債券市場は、困難な取引環境」

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1月16日、米金融大手シティグループが発表した第4・四半期決算は、21%の増益となった。写真はニューヨークで2010年11月撮影(2014年 ロイター/Mike Segar)

[16日 ロイター] -米金融大手シティグループが16日発表した第4・四半期決算は、利益が市場予想を下回った。費用が減少した一方、債券業務の収入落ち込みが重しとなった。

調整後純利益は26億ドル(1株当たり0.82ドル)と、前年同期の21億5000万ドル(同0.69ドル)から増加。

トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリストの1株利益予想は0.95ドルだった。

一般会計原則(GAAP)に基づく純利益は26億9000万ドル(1株当たり0.85ドル)と、前年同期の12億ドル(同0.38ドル)から増加した。

調整後の収入は2%減の179億4000万ドル。国内の住宅ローン借り換え減少などが響いた。

債券部門の収入は15.5%減の23億3000万ドル。同社は債券市場について、「困難な取引環境だ」と指摘した。

債券利回りの上昇が起債への需要を圧迫するなか、米銀の債券取引や引き受け、投資収入に影響が出ている。

マイケル・コーバット最高経営責任者(CEO)は「望んだほど強い状況で年を終えることはできなかったが、2013年には重要な課題の達成に向けて大きく前進した」と述べた。

決算発表を受け、株価は午前の取引で3%超下落した。

第4・四半期の営業費用(調整後)は6%減の119億3000万ドル。このうち法務関連費用は89億0900万ドルで、前年同期の13億ドルから縮小した。

投資銀行部門の収入は3%増の10億4000万ドル。株式市場の回復が寄与した。

グローバル・コンシューマー・バンキング銀行部門は収入が5%減少し94億7000万ドルとなった。

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