オバマは100日で不良債権買い取り銀行を成立させられるか--景気や株価・ドルへの影響は…!?

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 ここで日本の「産業再生機構(IRCJ)」と当時の景気、株式、為替の関係を見てみよう。 まず日本の「産業再生機構(IRCJ)」が設立された頃からの日本の景気であるが、「だらだらかげろう景気」と、2009年1月30日に与謝野馨経済財政担当相から言われるものの、「いざなぎ景気」(57カ月)を超える戦後最長の69カ月を記録しているのだ(2002年2月から2007年10月まで景気は拡大する)。

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次に株価である。日経平均は「産業再生機構(IRCJ)」の設立された2003年4月16日のすぐ後、2003年4月28日に7,607.88円と言う1982年11月9日来安値を付けていた。 しかし日経平均はその後、2007年7月9日に18,261.98円(2000年5月2日来高値)となるまで上昇傾向となる。

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そして為替である。「産業再生機構(IRCJ)」設立前の2002年2月8日に不良債権処理で苦しんでいた日本の通貨である円は、米ドルに対して1米ドル=134.71円と1998年10月2日来の円安米ドル高を付けるまで売られた。しかしその後、2003年4月16日の「産業再生機構(IRCJ)」設立前後に円は買われ出し、2005年1月14日において円は1米ドル=102.05円と2000年1月3日来の円高米ドル安となるまで上昇傾向となる。

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しかし、識者の中には、
【1】「2003年~2007年の日本と今の米国とは市場環境が違う」
【2】「米国の『整理信託公社(RTC)』の時の様な証券化による不良債権処理が使えない。証券化後の商品の不良債権化で、不良債権の買い取り価格は算出が極めて困難となり、世界にも拡散している事から、膨大な時間がかかる。」
【3】「仮に公正な価格で不良債権を買い取れば、銀行の資本にかなりの打撃を受けるので、銀行は『バッドバンク』に不良債権を売却しない」
など、疑問視する人も少なくない。

2009年1月29日(木)にシューマー米上院議員(民主党)が「専門家は完全な『バッドバンク』には約3兆米ドル(約27兆円)かかると見ており、予想範囲は1兆~4兆米ドル(約90兆~360兆円)にわたる。『バッドバンク』は1つの解決策だ。ただ、構想の段階では魅力的に見えても、詳細を検討する段階になると非常に難しい。今回の問題の規模が極めて大きい事を考慮すれば、簡単な解決策はない」と言っているように、米議会の否決を不安視する声もある。

同様に2009年1月30日(金)に米CNBC放送のガスパリーノ記者も、関係者の話を基にして「『バッドバンク』設立計画は暗礁に乗り上げている模様だ。実現しない可能性がある。『バッドバンク』をどの様に機能させるかについて、政府で今の所、コンセンサスが得られていない。価格設定が問題となっている。『バッドバンク』を機能させるのは、私(ガスパリーノ記者)の理解では現在非常に困難になっている。『バッドバンク』は棚上げして、代わりに不良資産を全般的に保証する可能性がある。また『バッドバンク』と資産の保証を組み合わせる可能性もある。なお、不良債権買い取りが困難な理由として、ガイトナー財務長官の下で担当するシニアスタッフの人材不足も指摘されている」と報じている。

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