長期投資でも実はアクティブ投信が有利な理由

インデックス投信を過信すると痛い目に遭う

でも、残念なことに、常時右肩上がりの相場などありえません。長い上昇トレンドの後は保ち合い相場になり、それ以上、上がらないとなった時点で売りが増え、下降トレンドに入っていきます。

アクティブファンドが強みを発揮するのは、相場が保ち合いになり、下降トレンドへと移行していく局面です。「銘柄を選別し、リスクをマネジメントしながら運用する」というアクティブファンドの特性が、この局面で効果を発揮するのです。

例えば、TOPIX(東証株価指数)が半年で20%下落したとしましょう。

このとき、TOPIX連動型のインデックスファンドは、TOPIXとほぼ同じ率で値下がりします。これに対してアクティブファンドは、もちろんファンドにもよりますが、銘柄選別も含めてしっかりリスクマネジメントが行われているものなら、基準価額の下落率はインデックスのそれに比べて低く抑えられる可能性が高い。これこそがアクティブファンドを選ぶ際のポイントになります。

よく、アクティブファンドの特徴について、「株価の上昇局面ではベンチマークとなるインデックスの上昇率を上回り、株価の下落局面ではベンチマークの下落率よりも小さく抑えて運用するファンド」という人もいます。しかし、これは多くのアクティブファンドの運用者にとって、「見果てぬ夢」であると申し上げておきましょう。

ヘッジファンドでもつねに勝ち続けられない

「上昇局面ではインデックスを上回り、下降局面ではインデックスよりも下落率を低く抑える」運用は、基本的に無理です。「守りながら増やす」ことを標榜しているアクティブファンドもありますが、上昇局面、下降局面の両方でつねにインデックスファンドを上回るリターンを実現するのは不可能ですし、それは「絶対リターンの実現」を標榜しているヘッジファンド(複数の金融商品を分散投資して、高い運用益を実現させる代替投資の1つ)も同類です。

前述したように、アクティブファンドの要諦は上昇時というよりは、下降トレンドにおけるリスクマネジメントにあり、これが長期的に見るとパフォーマンスに効いてきます。

次ページ下落時の損失を上昇時に取り戻す難しさ
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