加藤さんご自身の認識と現実に齟齬(そご)があり本当に行動に問題があるのか、それともその特定の方が加藤さんの行動に関係なくそのような行動を取っているのか、どちらかだと思われます。ですので、加藤さんの言動や行動が本当に周りと比べ問題のあるレベルであるか否かを客観的に探ることがいちばんの解決策です。
とはいえ、当の本人たちだけではどうしても主観と主観のぶつかり合いになってしまい、冷静な判断が下せませんから、冒頭に述べたとおり外部の視点が必要です。
頂戴した文章からは職場の仲間や先輩たちは複数いるように思えますので、そういった第三者に加藤さんの言動や行動がどのように評価されているのかを聞いてみてはいかがでしょうか。
もちろんその際に、「誰々にこう言われて……」などという切り口ではなく、「アドバイスを頂戴したいので」という建前であれば、素直な評価やアドバイスをもらえる可能性は高いと思います。
そのうえで加藤さんご自身に直すべき点があるのであれば直す、ないのであれば堂々とふるまっていればよいでしょう。
「現状認識を再設定する」とでも言いましょうか、現状のままではどうしても、焦点が「自分対特定の人の正誤」となってしまっていますが、大事なことは、職場の特定の人の意見ではなく(職業が介護福祉士ということですから)、利用者から見てどうか、職場の大半から見てどうなのか、です。
自分の仕事を見直し、成長の機会と捉える
自分にとって嫌な行動や言動をする人物がいると、どうしても「自分対その人物」という2軸の対立軸で物事を考えてしまいがちですが、これは本質的ではありませんし、そのままではいつまでも平行線のままであり、お互いにとっての学びにも成長にもつながらないでしょう。
くだんの特定の人物も、もしかしたら「新人の加藤さんにまずは基本形を覚えてもらいたい。基本がキチンとできたうえで自分なりのフレーバーを出していってもらいたい」という親切心からの行動かもしれませんし、対立軸で考えてしまうと、せっかくの自分自身を成長させる機会を逃してしまう可能性すらあるのです。
いずれにせよ大切なことは職場において「客観的な」意見をもらい、自分の言動や行動、仕事ぶりに反映をすることで職業人として成長をすることです。
そしてその成長が、ひいては加藤さんのケースでは利用者の方へのサービスの向上につながるのです。そこが重要であり、特定の人物との競争やどっちが正しいかは、言葉は悪いですが大した問題ではありません。
であるからこそ、その出来事を自分自身の仕事ぶりを見直す「きっかけ」として、ご自身が成長をするためのアドバイスや方向性を周りからもらうようにして、自分自身がもっともっと成長を図っていけばよいのです。
考えようによっては、自分にとって厳しい意見は、それが自分自身をさらに成長させる「きっかけ」になりさえすれば非常に有益です。
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