サントリー、1.6兆円で米ウイスキー大手買収へ プレミアムスピリッツ市場で世界3位に
[東京 13日 ロイター] -サントリーホールディングス
サントリーによると、ビーム社とサントリーのスピリッツ事業をあわせた売上高は43億ドル(約4450億円)を超え、世界のプレミアムスピリッツ市場において第3位となる。サントリーHDの佐治信忠社長は「世界でも類を見ない強力なポートフォリオを持つスピリッツ事業が誕生することになり、グローバルにさらに大きく成長できることを確信している」とコメントしている。
ビーム社は、バーボンウイスキーの「ジムビーム」やスコッチウイスキーの「ティーチャーズ」などで知られている。買収後は、両社の強力なブランドの展開に加え、販売流通網の拡大や技術交流の深化によって、グローバルな成長の実現を図る。
ビーム社は、米国でウイスキーシェア第2位と強い基盤があるほか、インドやロシア、ブラジルなどでも強く、サントリーは、こうした販路を活用できる。また、両社が一緒になることで、世界の5大ウイスキーの全てのブランドを保有することになる。
買収は、両社の取締役会で全会一致の承認を得ており、今後、ビーム社の株主や規制当局の承認、その他必要な手続きを終了後、完了する予定。
買収額160億ドルは、ビーム社の負債を含む。1株あたりの買収金額は、ビーム社の1月10日の終値66.97ドルを25%上回っており、過去3カ月の加重平均株価を24%上回っている。
買収資金は、手元資金と三菱東京UFJ銀行から調達予定。
サントリーは、1971年からビーム社のカナディアンクラブを日本で販売。現在、18ブランドを取り扱っている。一方、ビーム社は、2010年からシンガポールでサントリー商品の取り扱いを開始。現在、9ブランドの販売を行っている。
サントリーのフィナンシャルアドバーザーは三菱UFJモルガン・スタンレー、法務アドバイザーは Cleary Gottlieb Steen & Hamilton LLP。ビーム社のフィナンシャルアドバイザーはクレディスイスとCenterview Partners、法務アドバイザーはSidley Austin LLPが務めた。
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