北米自動車ショー、主題はセクシーさと速さ 今年はパフォーマンス重視
[デトロイト 12日 ロイター] -北米国際自動車ショーが13日にデトロイトで開幕する。今年は、省エネや環境よりもスピードなどのパフォーマンスが重視された時代に逆戻りしたような印象を受ける。
米、欧州、アジアの各メーカーのブースでは、電気自動車やハイブリッド車、水素電池車といったエコカーに代わりスポーツ車が並ぶ。フォード・モーター
米コンサルタント会社アジャイル・グループのプリンシパル、マイケル・トレーシー氏は「セクシーさや、スピードがアピールする。V6の燃費が良いからといってカマロを買いたいという声は聞かない」と語った。
2014年の世界販売 各社は明るい見通し
今年の世界販売について、米国で減速の懸念があるにもかかわらず、各社は明るい見通しを持っている。自動車ショーでも、各社の幹部が販売見通しや今後試練について話すとみられる。
調査会社IHSは、2014年の世界販売台数を3.4%増と予想。LMCオートモーティブは5%増とみている。
欧州は20年ぶりの低水準から回復し始める見通し。世界最大の市場である中国も支援措置や地方の強い需要をテコに2桁の伸びを維持するとみられている。
その一方で、中国に次ぐ市場の米国は減速が予想される。アナリストからはインセンティブ(販売奨励金)が膨らみ、利益率が圧迫されると懸念する声も出ている。
米国の販売台数は、リセッション前の水準に近い1600万─1650万台と予想されている。5.8%の増加となるが、前年の7.8%増から減速する。
このため、各社は米市場で販売を維持するため、価格引き下げやインセンティブ上乗せを迫られると予想される。
マッキンゼーの自動車部門シニアパートナーのハンス・ウェルナー・カース氏は、これまで米国メーカーほど積極的でなかった日本勢もインセンティブを厚くすると予想。ただ、円安のおかげで、さほど痛手を受けることなくインセンティブを上乗せする余地があると指摘した。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら