公演初日に筆者も足を運びました。会場にはダイバーシティーなアイドルにマッチングするかのようにアイドルオタクから親子連れ、OLといった風に客層も偏ることなく多様性があることにも新鮮味を感じたところです。
放送や配信にはないライブ公演ならではの緊張感のよさは言うまでもなく、一人ひとりに個性が自然と当たっている『青春高校3年C組』のコンセプトも改めて実感できるものでした。
しばらくこの公演は続いていく模様。秋元康流に「1万人動員達成でCDデビュー」が目標に掲げられています。4月23日現在で動員数1500人を突破したということです。
さらに、世界にも売り出されています。4月初旬にフランス・カンヌで開催された世界最大級のテレビ見本市「MIPTV」の併設イベントで『青春高校3年C組』をフォーマット化して海外に売り出すことが発表されました。
フォーマット化とはコンセプトはそのままに、世界各地でローカライズして展開してもらう形を取るもので、アメリカバージョンやロシアバージョン、タイバージョンといった地域版制作を見込んで売られています。世界では『アメリカズ・ゴット・タレント』や『ザ・ボイス』を皮切りに、ありとあらゆるオーディション番組がはやりにはやっています。
そのような状況の中、『青春高校3年C組』もオーディション番組として売り出されているわけですが、その多くは唯一無二の才能を持った新しいスターの発掘を目的にしています。だから、違いこそがこの番組の売り。早くも海外の番組バイヤーたちから「既存のオーディション番組とは異なる魅力がある」と『青春高校3年C組』の新しさに注目されています。
海外バイヤーからの反応は?
売り出されたばかりのカンヌ現地でテレビ東京のセールス担当者に話を聞くと、海外バイヤーからこんな反応があったことを教えてくれました。
「等身大の高校生である点に共感を得ています。かわいい子やかっこいい子ばかりではなく、たとえ頑張っていなくても居場所が作られている番組コンセプトに思い入れ深さを感じるバイヤーの方もいました。イスラエルの方はご自身の高校時代を思い出し、クラスに溶け込めなったことを告白しながら、目立たない子も日の目を浴びる番組に元気づけられたとまでおっしゃっていました」
これはダイバーシティーな人材が今後ますます求められていくことを予想したうえでの発言でもあるでしょう。日本国内においてもましてや世界展開もまだまだ可能性は未知数ですが、これまでの限られた設定のアイドルから発想を広げたことに先行投資の価値はありそうです。
地上波×配信×ライブ公演といった多面的な展開のそれぞれを短期の結果だけでみるのではなく、長期的な視点で育てていくことで効果に期待も持てます。
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