話し合って決めるチームがほぼ失敗する理由 リーダーは1人で決めよ、メンバーは支えよ
極論を言うと、どんなに最善の手を選んだとしたとしても、メリットが51%あり、デメリットが49%あるような意思決定ばかりだと言っても過言ではありません。
だとすれば、どちらの選択にメリットが51%あり、どちらの選択にメリットが49%しかないのかということを思い悩む時間があるのであれば、迅速に意思決定して、その手を選んだことが正解にあるように力強く推進した方が、メリットは60%、70%と増えていくはずです。
ソフトバンクの孫さんはファーストチェス理論というものを意思決定時に用いていると言われています。ファーストチェス理論とはチェスにおいて「5秒で考えた手」と「30分かけて考えた手」は、実際のところ86%が同じ手なので、出来る限り5秒以内に打ったほうが良いという考え方です。この考え方をもとに、とにかく速い意思決定をしているといいます。
どうしても「正しい意思決定をしよう」「良い意思決定をしよう」として時間をかけすぎてしまいますが、意思決定者は上記のような考えを頭に入れ、「強く」「速い」決断を1人でやる、ということが大切です。
多くの意思決定がチームの中で賛成、反対の両方のメンバーが存在し、時に意思決定者は反対意見のメンバーのことを気にしてなかなか決められないという状況が発生しますが、反対意見を恐れて意思決定を遅らせることはチームメンバー全員を不幸にすることがあります。
しかし、意思決定者は孤独を恐れず、チームのために意思決定しなければなりません。
正解探しよりも正解づくりを
また、意思決定は意思決定そのものよりも、意思決定後に選んだ手をどれくらい着実に実行し、正解にできるかどうかが重要です。
しかし、多くのチームで、意思決定したことについてメンバーたちが「本当はこちらの選択肢のほうが良かったのではないか」「何故、こちらの選択を選んでしまったのか」というような不満を漏らし、きちんと実行がなされないということが起きています。
意思決定するまでに意思決定者に情報や意見を伝えたり、議論を尽くしたりすることはもちろん必要ですが、一度意思決定されたのであれば、その意見について「自分は本当はこう思っていた」などと考え、話すことは効果的ではありません。
多くの意思決定には51%のメリットと49%のデメリットがあることをチームメンバーが理解し、意思決定者の決断を自分たちが正解にする気概が重要です。
独裁による意思決定を成功させるのは、意思決定者だけではなく、その意思決定を実行するチームメンバー全員なのです。
反対や孤立を恐れずに、1人で決めよ。
しかし、メンバーは意思決定者を孤独にするな。
チームにおける意思決定をするうえでとても大切なことです。
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