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「できない1%の人」を捨てる組織が弱いワケ 出口治明氏と繁盛店の店主が語る「チーム論」

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  • 出口 治明 立命館アジア太平洋大学(APU)前学長・名誉教授
  • 小林 せかい 「未来食堂」店主
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せかい:99%の人ができていれば、できない1%の人をできるように矯正したくなります。でも、それではできない人を切り捨てることになってしまう。「できないから来ちゃダメ」というのは本当にナンセンス。

できない1%の人を切り捨てるのではなく、どうやったら参加できるだろうかと考え、考えた結果を仕組みとしてつくり出すことが大切だと思います。

つぶれたモチベーションは元に戻らない

出口:「モチベーションを上げる」ではなく「モチベーションをつぶさないことが大事」という点も、同感ですね。

だいたい人間は、大したモチベーションなんて持っていないと思ったほうがいいんですよ。それぞれにみんなモチベーションは持っているけれど、それほど高いものではないので、誰かから「あかん」とか「違う」とか言われたとたんに、たやすく消えてしまうんです。

だから、人を育てようと思ったら、どんな人であっても絶対につぶしてはいけないんです。組織でダメなのは、一度つぶしてから鍛え直そうとかいう発想。鍛え直すどころか、壊れたものは元には戻らないんですよ。

せかい:繊細なものを壊してしまうたとえとして、私は“アリと巨人”という言い方をしています。アリはメンバー、巨人はリーダーです。巨人は足元のアリをつぶしていることに気づかない。ワンマンな方は、場をあっという間に壊してしまいます。

出口:パワハラとはそういうものですね。人の気持ちは有限なものです。人の気持ちと同様、善意も、意欲も、能力も、体力も、時間も、すべて有限。人生は有限の中でのゲームですから。いちばんまずいのは、無限大の考え方。頑張ればなんとかなるとかいうのは、根本から間違っています。

せかい:はい。「頑張ろう」という精神論は、もろいですから。

出口:例えば、自分自身を成長させるために「週に1つはチャレンジを設定してみる」と決められているそうですが、せかいさんをはじめ、いい仕事ができる人というのは、自分で仕組みがつくれるんですよね。

僕は、ある人から、「会社の同僚と飲みに行くのは楽しいけれど、違う人と行くのは嫌なのですが、どうしたらいいいでしょう」という相談を受けたことがあったんですね。そこで「今日から、机の上に1カ月に1回見知らぬ人と飲みに行く、と書いておいたら」とアドバイスしたことがあります。そうしたら年間12人の友達ができると。

せかいさんは週に1つだけれど、月に1つでもいいんです。こうした仕組みを上手に作り、自己暗示にかかってその仕組みどおりに動く人が、いい仕事ができるんだと思います。

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