「気にし過ぎ」アラサー女子に志茂田景樹が助言 ツイッター相談を通じて彼女たちに思うこと
僕が10〜20代の頃は、貧困と並んで結核なんかの病気が若い人にとっても大きな問題で、病気の悩みを抱えている人がたくさんいました。一方で、今の若い人の悩みは、8割以上が心の悩みです。うつ病とまではいかないけれど、心のリズムを失っている人がたくさんいる。
そういう自分の状態を誰にも相談できない人が多いみたいで、僕のTwitterに相談がくるんですね。こういう“うつ予備軍”の人たちは、悩みをいつまでも心に引っ掛けたまま、自分で自分をうつ病にしてしまう傾向があるように思います。
小さな波風だったら、起こしたっていいじゃないの
特にアラサーの女性は、「心地良くいたいから、波風を立たせないように上手くやろう」と、いろいろ我慢してしまっているんでしょうね。でも、周りの人には自分の考えを言葉ではっきり伝えた方が、本当はいいと思います。「言わなくても分かってくれるだろう」って言外に求めているけれど、それは非常に身勝手です。
もうちょっと率直になった方が、暮らしやすくなると思いますよ。少々の波風はすぐに収まりますから。それに、「多少の波風が立った方が、むしろお互いを早く理解できる」ということは、意識したらいいんじゃないですか。今の人は意識しないと、言いたいことが言えないみたいですから。
不満や反感は、大きくなる前に、波風立てて解決させちゃえばいいんです。そうすれば、大火事にはなりません。ボヤで済みます。小さな傷っていうのは耐えられるものですし、耐えているうちに、いい意味で打たれ強くなるんです。
でも女性たちは、「自分が火元になりたくない」っていう気持ちが非常に強いのでしょうが、炎が収まり切らない大きさになってから、初めて人にぶつけるんです。自分の心の中で炎を大きくしてしまうんですね。そういう気持ちのぶつけ合いって、憎しみ合いに近くなってしまうんですよ。
先ほども申し上げましたけれども、今の人はいろんな面で気にし過ぎ。「小さな波風だったら起こしたっていい」ぐらいの気持ちが、今の世の中を生きるにはちょうどいいんじゃないでしょうか?
(取材・文・構成/天野夏海 撮影/竹井俊晴 企画・編集/栗原千明(編集部))
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