ホンダHVが打ち壊す「エコで退屈」という概念 スポーツハイブリッドi-MMDの位置づけとは
皆さんはハイブリッド車にどのようなイメージをお持ちだろうか? 燃費がよくてエコ、というイメージがある反面、走りの楽しさという面ではやや物足りないものというイメージがあるのではなかろうか。
ハイブリッド車をここまでメジャーな存在に押し上げた存在としてはトヨタ プリウスが挙げられるが、プリウスはハイブリッド車の普及に多大なる貢献をしたという反面、エコであることを印象づけすぎてしまい、「ハイブリッド車=退屈な車」という図式を作り上げてしまった部分もあるのかもしれない。
そんなハイブリッドに新風を吹き込もうと日夜努力を重ねている企業、それがホンダなのだ。
ホンダの電動化の中核となる技術
ホンダといえば1989年4月に登場した2代目インテグラに初搭載された、可変バルブタイミング・リフト機構を備える「VTEC」エンジンの印象が非常に強く、未だに多くのファンを抱えているが、もはやエミッションの問題などもあり、超高回転型のNAエンジンというのは残念ながら現実的ではない。
そこでホンダが考えたのが、モーターを過給機的に使って走行をアシストする「SPORTS HYBRID」というものだった。現在ではフィットやフリードといったコンパクトカーに採用される1モーターの「SPORT HYBRID i-DCD」、アコードやステップワゴン、CR-Vといった中型車に採用される2モーターの「SPORTS HYBRID i-MMD」、そして、レジェンドやNSXに採用される3モーターの「SPORT HYBRID SH-AWD」の3種類がリリースされている。
今回は、今後もさらに進化を続け、ホンダの電動化の中核となっていく技術と位置づけられている「SPORTS HYBRID i-MMD」のワークショップが開催されるということで、SPORTS HYBRIDのモーター搭載ミッションを生産する工場がある静岡県浜松市に足を運ぶこととなった。
そもそも「SPORTS HYBRID i-MMD」とは、高い環境性能と走りの楽しさを実現したハイブリッドシステムで、環境性能と走りを両立するために駆動用と発電用の2つのモーターを搭載。さらに高効率のエンジンを組み合わせることで、状況に応じてそれぞれを自由に動かせる構造を持っている。
発進から高速走行までの全域でモーターがタイヤに直接駆動力を伝える、力強くレスポンスに優れた走りを基本としながらも、モーターが苦手とする高速クルージング時はエンジンがタイヤを直接駆動するモードに切り換えるなど、モーターとエンジン、それぞれが得意な走行シーンで活用できるようにしているというわけだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら