時代遅れ?日本の「遊学インバウンド」にも商機

中国人富裕層にとって日本は魅力的に映る

「どうせ将来留学→移住するから、子どものうちになじんでもらったほうが楽」「ネイティブレベルの英語をしゃべってほしいから、インターナショナルスクールはもちろんだが、やはり周りの環境が重要なので、小さい頃からできるだけアメリカ、イギリスに滞在したほうがいい」「スキーするなら、外国のスキースクールに入って、国際環境で学んだほうがいい」といった、「国際視野を広げてあげたい」「小さい頃からきちんと育ててあげたい」気持ちが非常に強い。

子ども向けの遊学ツアーは新しいものではない

その結果、約10年前から、高校生向けのイギリスやアメリカへの「大学遊学」がはやるようになった。遊学というのは、例えば夏休みを利用して有名学校・大学を見学、雰囲気を感じるツアーである。将来の大学・大学院留学を視野に入れながらのツアーだ。

さらに近年、留学生の年齢低下に伴い、小学生・中学生向けの遊学ツアーも人気になっており、それを斡旋する仲介機関もますます増えている。例えば、アメリカやイギリスの中学校でサマーキャンプをし、ローカルのファミリーでホームステイをし、観光を交えながら、英語の授業を受講し、最後に授業に対する感想、グループワークの結果などを発表して帰国というのが標準コース。

2週間でかかる費用は航空券込みで少なくとも50万円(約3万元)である。人気の学校などを訪れる場合、100万円以上かかるが、顧客には困らない。親・子どもそれぞれの面談もあり、そのうえで参加者を決める「真剣勝負」になっている場合もあるそうだ。

日本への遊学ツアー、特に親子が両方来日するファミリーの遊学ツアーも3~4年前からじわじわと人気になっている。3年前にインタビューした中国人富裕層の話だ。30代後半の母親Aさんはメディアでも有名な知識人。2人の子どもを抱え、休みがあると子どもを連れてイギリスのサマースクールに行くようにしているが、少しずつ日本に来るようになった。

日本にはサマースクールはないが、中国からも近いので3、4日間でも十分である。先進国で、時差もほとんどない。子どもに配慮する設備も多く、オトナの買い物や観光も楽しむ事ができるので、「いままで欧米だけに目を向けていたけれど、最近アジア(日本)もいいなと思うようになったわ」と話した。

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