もちろん誰しもどちらか一方だけということはなく、両方の価値基準は持っていますが、どちらが優位に出てくるのかで判断してみるといいと思います。
「優位」とは、例えばお店でランチをするとしましょう。メニューを見て注文する際、値段を先に見てその後に食べたいものを選ぶのか、それとも食べたいもののページを開いて、次に値段を見るのか。どちらが優位かというのはこういうことです。
森田さんとお子さんは、タイプが違う?
さて、ご質問者森田さんのケースをみると、おそらくお子さんはどちらかというと、シングルタスク型に近いのではないかと思います。シングルタスク型の場合、秩序が好きな領域に入っていれば別ですが、そうでないケースのほうが一般的に多いため、時間管理や整理整頓は得意でない傾向にあります。
そしてもしかしたら、ご相談者であるお母さまは、マルチタスク型かもしれません。マルチタスク型の人は、秩序があることが前提になっているため、森田さんのように子どもの無秩序が気になって仕方がないのです。
するとここで次のような問題が発生したりします。
価値観がまったく異なるため、こうして両者はずっと平行線です。平行線であるため、親は力業でやらせようとしがちです。するとますます子どもは抵抗し、事態が悪化していくことがあるのです。
森田さんのお子さんは計画を立てて実行していくという仕組みには関心がなく、場合によっては嫌いな領域に入っている可能性が高いため、それを強いても無駄ということです。親はつい子どもも自分と同じ価値観であると錯覚するため、このような問題が起こったりします。ですからまずは、価値観が根本的に異なっているという状態を理解する、ということが必要になります。
では、そのうえでどうするか?ということですが、計画を立てるべきと考え、重視する森田さんとしては、子どもの適性と違うと理解したとしても、「計画は立てなくていい」とまでは、なかなか振りきれないのではないかと思います。そこでですが、別の角度からアプローチをするというのはどうでしょうか。
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