太陽光の42円の買取価格は功罪相半ば 経産省の村上敬亮・新エネルギー対策課長に聞く(上)

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設備認定容量の9割以上が太陽光発電

――買い取り価格が高いうちに設備認定を取って、部材価格が下がるまで意図的に運転開始を遅らせるケースが問題になっている。

最近、ブローカーの存在が問題視されているが、土地を見つけてくる人と、設備を作る人と、設備を運転する人とがバラバラの垂直分業は世界では当た り前だ。問題なのは、(kw時当たり)42円の権利を持っていて、本当は38円の価格構造でもつくれるのに、何の理由もなく不動産契約や部材発注などの準備を進めていないようなケース。これは、現状調査を行っている。必要に応じて認定の取り消しも考える。

42円の買取価格の功罪相半ば

太陽光のマーケットは競争が緩すぎるのではないか、との指摘もある。年間500万円の利益を上げるのにも苦労している業種が多い中、野球場程度の広さの遊休地がたまたまあれば、20年間で億円単位の利益が入る。

これは功罪相半ばだと思う。功の部分は、電力市場にこれだけ多くの新規参入があったということ。太陽光は本格的な発電事業者ではなくても始められる有望な技術で、多くの人が暮らしの中のエネルギーを自分の手の中に取り戻すことができる。電力会社も太陽光との多数の接続を通じて“異文化”と接し、自らを省みることができる。42円という価格がなければこうしたことはできなかっただろう。

罪のほうとしては、高い国産パネルを使っても設備をつくれるなど、緩さがあること。スタート時はこれでいいが、今後はきっちり引き締めていくべきというのが批判のメッセージであり、真摯に取り組んでいきたい。

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