日経平均、271円高の1万5859円 終値で年初来高値を再び更新
[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸。12月3日に付けた終値ベースの年初来高値1万5749円66銭を更新した。2007年12月以来の高値水準となる。
米連邦公開市場委員会(FOMC)で小幅な量的緩和縮小が決定され、米金融政策をめぐる不透明感が後退。前日の米国株が急反発したほか、外為市場での円安進行も手掛かりとなり、主力株を中心に買いが先行した。後場に入ると先物主導で上げ幅は一時300円を超えた。東証1部の売買代金は2兆8260億円と活況だった。
米連邦準備理事会(FRB)は来年1月から債券買い入れ額を月100億ドル減らし、750億ドルとすることを決定。一方、市場の激しい反応を防ぐ狙いから、失業率が6.5%を下回ってからもかなりの期間にわたって、ゼロ金利政策が続く公算が大きいと表明した。「米国の経済指標が軒並み改善していることもあり、量的緩和縮小が悪材料とはならず、不透明感の払しょくにつながった」(第一生命経済研究所副主任エコノミストの藤代宏一氏)という。
ヘッジファンドなど短期筋による先物買いが裁定買いを呼び込み、ファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>など指数寄与度の大きい銘柄の上昇が目立った。TOPIXの上昇幅が1.01%と、日経平均の1.74%に比べて小さく、東証1部の値上がり銘柄数も全体の50%にとどまった。かざか証券・市場調査部長の田部井美彦氏は「短期筋による指数取引が主体で買いが広がっていない。証券優遇税制の廃止など年末特有の売りも上値を抑えている」と述べた。
個別銘柄では東京建物<8804.T>が年初来高値を更新。2013年12月期連結利益予想の上方修正を好感した。150億円を上限とする自社株買いを発表したクボタ<6326.T>や3─11月期営業利益が過去最高と報じられた7&iHD<3382.T>も堅調だった。半面、王将フードサービス<9936.T>が下落。同社の大東隆行社長が撃たれて死亡したことが明らかになり、会社経営への影響が懸念された。
東証1部騰落数は、値上がり894銘柄に対し、値下がりが692銘柄、変わらずが187銘柄だった。
(河口浩一)
日経平均<.N225>
終値 15859.22 +271.42
寄り付き 15809.43
安値/高値 15798.85─15891.82
TOPIX<.TOPX>
終値 1263.07 +12.58
寄り付き 1263.84
安値/高値 1259.43─1268.39
東証出来高(万株) 286293
東証売買代金(億円) 28260.22
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