消費増税に負けるな!戸建て住宅を1割安く アキュラホームが取り組んだ50の試み

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土にまつわる見直しで13万円コストダウン

その一例が、土のムダをなくすこと。これまでであれば、建物の基礎を作るために、土の掘削や埋め戻し、残土の処理などに20万円近くを費やしていた。ところが今回、いくつかの見直しを実施することで、土にかかわる費用を7万円に抑えることが可能になった。

具体的にどのような見直しが行われたのか(以下、図参照)。

1つは、建物の構造計算を見直し、地盤改良のための杭を適切な位置に適当な本数で打ち込んだ。その結果、従来は27本だった杭の数は、23本に減らすことができた。

また、浴室やキッチンなど水回りの配管は、最短距離で建物の外に出すことが業界の常識だった。これを、基礎の下にすべての水回り共通の配管を通し、建物の外に配管用の溝を掘らずに済むよう見直した。

さらに、これまでは当たり前のように建物の四隅に取り付けていた雨樋(あまどい)を、高性能なものに切り替えたうえで、本数を削減。従来は8本を使っていたが、3本で事足りるようになった。これによって、雨水を敷地外へ流すための配管を敷設する面積が削減でき、土の掘削面積も小さく抑えられた。

加えて、駐車スペースにコンクリートを敷き詰めるには、15~20センチメートルほど土を削る必要があるが、砂利仕上げに切り替えることで、処分する土の量を減らした。掘り出した土もすべて捨ててしまうのではなく、玄関アプローチに築山を作り、有効活用とともに付加価値を高める工夫を施した。

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