「なぜ」
「なぜ」と突っ込んで聞くのも、非常に有効な手段です。
「ほかの授業は、どのような基準で選択したのですか?」
という質問に対し、
「なるべく少人数(大人数)の授業を選択するように心掛けました」
という答えが返ってきたとします。こういった場合には、
「なぜ、そのような授業選択の方法をとったのですか?」
という質問が考えられます。
「少人数の授業のほうが発表の機会も増え、将来の役に立つと思いました」
「大人数の授業のほうが友達も多く履修しているため、ノートの貸し借りができると思いました」
この2つの答えからはまったく違う印象を受けるということは、おわかりいただけると思います。前者からは、まじめで将来についてしっかりと考えている一方、もしかしたら融通が利かないタイプかもしれない、という印象を受けます。後者からは、少しお気楽な性格も垣間見えますが、他人と協調して物事に取り組めるという印象も受けます。
何度も言いますが、どちらが絶対によい、という話ではありません。企業が求める人物像に照らし合わせて、各企業が判断することなのです。
「この授業は」
具体的な授業を面接官が選んで、そこを突っ込んで聞くのも有効です。
先ほどの質問で、「なるべく大人数の授業を選択するようにしました」と答えた学生に、
「この授業はどうして選択しているのですか? 演習という言葉がついているので、楽に単位を取れそうな授業ではなく、少人数の授業で大変そうな印象があるのですが、いかがでしょう?」
という質問が考えられます。
エントリーシートには、本人が伝えたいことしか記載されていませんが、成績表は本人が取得した授業がすべて記載されています。そこには本人にとって興味があり、面接で話したいものもあれば、興味がなかったり、力を入れていなかったり、成績が悪かったものもすべて記載されています。だからこそ、具体的な授業を指して「この授業は……」という質問するのは、非常に有効なのです。
また、「この授業は」という質問は、次に説明する「成績は」という質問と合わせて使うことで、より威力を発揮します。
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