無印、初の「冷凍食品」が大ヒットした舞台裏

主食からおかずまで、発売直後は品薄状態に

無印良品の冷凍食品の中で、売り上げナンバー1の韓国風のり巻きの「キンパ」。一口サイズに切り分けられているため、食べる分量だけを解凍できる(写真:良品計画)

韓国風のり巻きのキンパに小松菜の白和え、もち麦を使ったおにぎり――。無印良品が2018年9月末に50品目をそろえて発売した冷凍食品。発売直後から複数の店舗で品薄の状態となり、商品の発注頻度を一時的に増やすなど、想定以上の売れ行きとなっている。

カレーとお菓子頼りだった食品分野

品ぞろえは、主食となるおにぎりやパン、ギョーザのほか、煮込み料理やおばんざいのようなおかず系が多いのが特徴。いずれも化学調味料不使用で透明パックに入っており、価格帯は250~490円(税込)。ネット通販以外に実店舗では4店舗でスタートし、現在11店舗で販売している(2018年8月末の国内店舗数は420店)。

無印の近鉄四日市店にある冷凍食品コーナー(写真:良品計画)

無印といえば、一般的には生活雑貨やベーシック衣料の印象が強い。実際、無印の売り上げの過半を生活雑貨が占め、衣服・雑貨が4割弱、食品は1割程度にすぎない。

「生活の基本となる必要なものをつくる」という会社の理念の下、衣食住に関わる商品を企画・開発する無印にとって、食品の強化は課題でもあった。現在、無印の食品の大半を占めるのがレトルトカレーとお菓子。常温保存のため特殊な設備や物流倉庫を導入する必要もないが、どちらかというと雑貨の延長線上の感覚で買われがちなカレーとお菓子だけでは「生活の基本をカバーしていない」(松崎曉社長)という問題意識が以前からあった。

ここ最近になって、社内では食品強化に向けた機運が高まった。2018年3月に大阪の「イオンモール堺北花田」に食品をテーマとした大型店を開業し、初めて肉や魚といった生鮮品を販売。将来的に食品の割合を30%までに伸ばす計画も掲げた。

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