「田舎の長男」との結婚に絶望した彼女の告白

婚約したが解消、平凡を望んだ末に見た地獄

田舎って、一見癒やしだと勘違いしてしまうんですが、実は閉鎖的で多様な生き方が一切認められないんです。そんな中でも特に犠牲になるのは女なんだと、身をもって実感しましたね」

年に数回ある祭りは強制参加で、女性は料理をして、陰で支えると決まっている。村人の冠婚葬祭があると、仕事を休んで男たちのおもてなしをしなければならない。

そもそも村に住んでいる限りは行事に参加しないという選択肢はない。村に住んでいると、男尊女卑は当たり前で、何かと女だけが馬車馬のように働かされる事実に、百合子さんは違和感を覚えずにはいられなかった。

村の生活に悩み困り果てた百合子さんは、ある日Iターンで東京からやってきたリンゴ園を経営する男性と知り合い悩みを打ち明けた。

喜んで受け入れられると思い込んでいた

すると男性は、「わかるよ。僕も、村の人たちに田舎でリンゴ園やるなんて、立派だと歓迎されると思って東京から来たんだ。でも甘かったよ」と、肩を落とした。

男性は東京生まれだったが、田舎の自然の豊かさに引かれて脱サラ、一念発起し、リンゴ園を開業した。村は、どの地方も抱える問題と同じように少子高齢化の波が押し寄せ、過疎化している。そんな中、まだ30代だった男性は村の貴重な労働力として、喜んで受け入れられると思い込んでいた。しかし、村の住民たちの反応は違った。

男性が東京からやってきたことを話すと、村の住民たちは顔色を変えた。そして、突然、「親を東京に置いてくるなんて、この親不孝者め!!」と罵り始めた。男性は住民たちのいじめに遭い、そのまま村八分になってしまったという。結局男性は、Iターン組だけでグループを形成し、村の住民との交流は完全に断絶していると苦しい胸の内を打ち明けてくれた。

日々息が詰まるような生活を強いられた百合子さんは、たまには1人で羽を伸ばしたいと思い立ち、ある日、1人で高速バスになって大阪に買い物に出かけた。すると村中にその噂が広がり、地元では大騒動になっていた。

「休みの日に女が1人で遠出をするなんて許せん!」

百合子さんは隆一の父親に怒鳴られ、村の住民や家族から大目玉を食らい、その後も白い目で見られ続けた。

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