小4男子の直訴が映した「学童保育」の大問題

なぜ「保育の質」のばらつきを防げないのか?

学童保育に通う子どもが年々増えるにつれ、さまざまな格差が浮き彫りになってきている(写真:つむぎ/PIXTA)
小学生の子どもを持つ共働き世帯、ひとり親世帯にとって、放課後に子どもを預かってくれる学童保育はなくてはならない存在だ。「学童があるおかげで安心して働き続けられる」というのは共通の思い。学童保育に通う子どもたちは年々増え続けており、待機児童問題も報道されるようになった。
学童保育の認知度は上がってきたものの、地域によってその形態は千差万別。多様化という言葉では片付けられない、さまざまな格差が見えてきた。

ぼくが学どうでおもうこと

先生のたいおうがおかしいと思うことがあります。泣いたもの勝ちではないのかな?とか、一年生だからといって、えこひいきしているように感じてしまします(原文ママ)。

大声でいわなくてもよいことを、いちいち大声をだして、きついことばで先生が言うのがいやです。そんなに大きな声でいわなくてもちゃんと聞こえています。

百人いっしゅとかやりたくないのに、やらないと外で遊べないといわれてやらされたのがいやでした。

これは、関西圏の学童保育に今夏まで通っていた小学4年生のシンタロウ君(仮名)が、学童指導員に宛てて書いたものだ。ほかに、普段のあそびについての疑問や提案が書かれていて、苦心して書いた様子がうかがえる。

手紙を書くことになったきっかけは、約3週間前の指導員の言葉だった。シンタロウ君が同学年の子と遊んでいると突然、1年生の男児からボールを投げつけられた。ニヤっと笑って逃げた1年生をシンタロウ君は追いかけて、謝れと言った。すると相手が泣き出し、声を聞きつけた指導員がやってきた。シンタロウ君は事情を説明。1年生が謝った。

そこで指導員が放った言葉は、「あなたもごめんなさいと言いなさい。謝らないと1年生の親とややこしくなるよ」。勝ち気なシンタロウ君は「なんで僕が謝らなきゃいけないんだ」と思ったが、指導員2人に詰め寄られ、「ごめん」と言わざるをえなかった。翌日から、「絶対行きたくない」と登所を拒否するようになった。

最初は学童が「大好きだった」シンタロウ君

母親のアキコさん(仮名、40代)は、振り返る。

「もともと外で思い切り遊ばせてくれる学童が大好きな子だったんです。虫が好きなので、毎日虫捕りもしていましたが、指導員はいつも見守ってくれていました。虫の飼い方も教えてもらい、ますます虫好きになりました。

友だちとケンカしたり、もめることはありましたが、指導員が子どもたちの気持ちに寄り添いながら仲裁してくれていました。コミュニケーションの苦手な子にも丁寧に関わっているなとも感じていました。いろんな子がいて、一緒の仲間だよという空間を作ってくれていて、人員が足りていないなかで、ほんとによくやってくださっていると感謝していました」

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