免税店ラオックスが赤字企業を買収した真意

羅社長が語る婦人靴やギフト店との相乗効果

ラオックスは業績不振に悩む婦人靴メーカーを次々と買収している(写真:ラオックス)

――買収時に民事再生中だった婦人靴メーカーもありました。足元でも赤字だと推測されます。世界に販売する以前に、事業を再生させることはできるのでしょうか。

婦人靴事業は、今年度大きく採算が改善している。ただ、これは3社それぞれにかかっていた在庫管理や部材調達のコストを、1社に統合したことで圧縮したというだけの理由。事業のモデルはまだ古いままだ。これを、今後最新のものに刷新していく。婦人靴の国内市場規模は3000億円以上。きちんとやれば、十分可能性はある。

靴メーカーの不振の原因は明確だ。元凶は、半年に1回しか新作を出さないため、ファッションの流行を反映しにくく、不良在庫を抱えやすかった点だ。定価で売れるのはたったの5割で、残った在庫は夏や冬のセールで処分するしかない。このビジネスモデルを、抜本的に変える必要がある。

「大切なのはブランドを作ること」

われわれは、1年に2回だった発注を4~6回に増やす。小ロットでの生産にして、なるべく在庫を抱えず、セール販売を抑える。さらに、これまでは百貨店中心の流通だったのを、ECや免税店でも販売することで、若い世代に訴求したい。

そして、何より大切なのはブランドを作ることだ。フランスの靴ブランド、「クリスチャン ルブタン」が、10万円を超す値段でも人気なのはなぜか。われわれが売っている2万円の靴と、機能や材質がそこまで大きく違うとも思えない。最大の違いは、ブランドの有無。つまり、消費者がその靴を履いて自信を持てるかどうかの違いだ。だからわれわれも、今、複数あるブランド名を絞り込んで、お客さんの口からパッとブランド名が出てくるくらいにしたい。

――靴業界は古い職人の世界であり、変化に保守的と聞きます。改革を受け入れてくれるでしょうか。

考え方を変えないと、日本の靴メーカーは倒産してしまう。ここ数年でも、米アマゾンはスーパーマーケットを買って、中国テンセントは洋服のメーカー、アリババは家具店に出資した。古いと思われている業種や製品でも、やり方を変えれば最先端のビジネスに変わる。ならば、われわれも挑戦してみようと思う。2020年度までには、ある程度の成果が出るだろう。

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