地銀決算、「3分の2が最終減益」の巨大衝撃

収益力の減退続くが、経営効率化での遅れも

シェアハウス問題でスルガ銀行は地銀で唯一、最終赤字に転落した(撮影:梅谷秀司)

低金利と経費削減の遅れが地方銀行の財務体力を徐々に弱めている。

地銀の2019年3月期上期(4〜9月期)決算が11月22日までに出そろったが、厳しい実態があらためて鮮明になった。

地方銀行協会と第二地方銀行協会加盟の地銀104行の決算を本誌が単体ベースで集計したところ、3分の2の68行が最終減益となったことがわかった。

最終赤字はスルガ銀行のみ

最終赤字だったのは、スルガ銀行(静岡県、以下「銀行」を略)1行のみ。シェアハウス問題などで与信費用を前期比1164億円積み増し、982億円余りの大幅赤字となった。

本業による収益力を示すのが、コア業務純益だ。預金・貸し出し、有価証券利息などの収支である資金利益と法人・個人向けの手数料の収支などからなる。これが赤字だったのは島根(島根県)1行のみだが、45行が減益となった。

減益幅がいちばん大きかったのは、地銀最大手の横浜(神奈川県)だ。国内貸出金平均残高は3.9%増と伸びているが、市場関連益と手数料収益が減少したことが響いた。東和(群馬県)や筑波(茨城県)、もみじ(広島県)など、地方の中堅地銀の減益幅の大きさも目立った。

一方、コア業務純益の増益幅が大きい地銀には、静岡(静岡県)や足利(栃木県)、十六(岐阜県)など上位の大手地銀が並んだ。静岡は、国内貸し出しと預金の利回り差である利ザヤが前年同期比0.05%減少したが、貸出金平均残高は2886億円と同3.6%も伸びた。

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