西武・松井稼頭央が回顧する現役時代の記憶

礒部公一&松井稼頭央プロ野球対談:前編

礒部:正直やろうと思えば、稼頭央もあと1年くらいはできたんじゃない?

松井:まあ……。でも、今年ライオンズに戻ってきた時に、プロで最初にやらせてもらった育ててくれた球団ですし、ここで終わるというのはよかった。最初に東尾さん(当時の東尾修監督)にしっかり使ってもらえて、最後までやらせてもらえてうれしかったです。

対談中に今シーズンを振り返った松井稼頭央と筆者(撮影:風間仁一郎)

礒部:選手としてみた時、今年1年はどうだった? 出場機会は限られている中、代打で出てヒットを打っていたのをよく見ましたが。

松井:今年は選手兼任コーチという形でやりましたけど、あまりコーチという感じでもなかった。

コーチの肩書がついているのはわかっていたけれど、まずは選手だなと思っていたので、やりたいことをやらせてもらった。今年は、コーチ会議には全部出席して、コーチ・監督としての教え方・動き方を辻(発彦)監督のもとで学べたのはいい経験になったので、よかったです。

今こうして二軍監督になって、選手からいきなりやっていたらまったくわからなかったし、その経験は大きかった。指導するための練習ができたと思う。コーチと選手の間に入れた部分もあったので、役割的にはよかったと思います。今年1年間の礒部さんはどうですか?

これからの二軍監督としても期待

礒部:私は21年間(選手で13年・コーチで8年)ユニフォームを着させてもらって、2018年は初めてプロ野球を外から見たんですけど、今でもコーチの感覚が抜けないというか。どうしてもコーチ目線で試合を見てしまう(笑)。それを解説に活かせればいいなと思っています。

もちろん、現場で緊張感ある中で21年間やっていたので、寂しい面はいっぱいありましたよ。だけど、離れてみて新しい発見はもちろんありました。

球団を離れて、いちばんの収穫はセ・パ両方、全部のチームの試合を客観的にみられるようになったこと。たとえば、今年のライオンズは開幕から8連勝を決めちゃったんで、すごく期待をしていた。それから、ベテランとしての松井稼頭央という選手を見た時に、自分が出場しなくても後輩が頑張っているのがうれしく思えているような笑顔も多く見られました。それがうれしかったね。

僕は野球人でもありますし、またユニフォームを着たいですし、今の解説者としての視点もゆくゆくは選手に教えるための材料になるんじゃないかなって期待しています。

来年も解説者をやりますので! 次は西武の二軍を見に来ないといけないと思いますけどね。夏はTシャツ短パンでやってきてもいい?(笑)

松井:全然大丈夫です(笑)

礒部:正直ちょっと楽しいでしょ。

松井:いやいや、不安のほうが大きくて、まだ秋しか見えていないので不安です。

礒部:余談ですけど、稼頭央は練習のあと、いつもきれいにグラウンドをならして帰ります。今日もそうしているのを見て、変わらないなぁと思ったよ。野球の神様は見てるものなぁ。

松井:今の子らに僕らのことを見せないといけないですね。若い子が簡単にグラウンド整備をやっていて、「時間がないんで早く帰ります」って言われたら僕がやりますからって言いますわ。

ちょうどここが自分にとっての最初の練習場でもあるし、来春からのシーズンを経験することで自分もまた、イチからやっていけたらと思います。

礒部:西武も伝統ある球団なので、やりやすいようにやらせてくれると思いますよ。まずはやってみないと。

松井:正直、指揮を執ってみないとわからないこともあって想像できないですね。まあ、どうなるかはお楽しみで!

(文中一部敬称略、後編に続く)

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