進化する軽、スズキ「ハスラー」が開く新境地 注目株はホンダ「S660」だけじゃない!

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ダイハツも「自分好みのカスタマイズ」を別の方法で提案している。2014年中頃に発売する「コペン」は、ホンダのS660と同じ軽のオープンスポーツカー。S660との大きな違いは、樹脂外板を自由に取り替えられる点だ。

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2人乗りのオープンカー「コペン」(撮影:鈴木紳平)

青や緑など現時点で公開されている外板の色や種類は少ないものの、「外板のデザインは無限の可能性を秘めている。今後ポテンシャルを引き出すために、全国のアフターパーツメーカーに協力していただく」(ダイハツの上田亨執行役員)としている。バリエーションはまだまだ増えるようだ。

これまでの軽の開発といえば、もっぱら車内空間の広さと燃費性能の良さ、そして価格の安さが中心だった。今回、各社がそれ以外の特徴を全面に押し出してきた背景には、競争の激化がある。

趣味にも使える軽を目指す

特に激戦になっているのは、車高が高い「スーパーハイトワゴン」というタイプだ。車内空間が広く、ファミリー層を中心に人気になっている。スズキやダイハツもファミリー層を意識した車作りをしてきた。

だが、それだけでは成長に限界がある。ハスラーやコペンが狙うのは、これまで取り込み切れていない客層だ。

ハスラーは「基本的に2人以下で乗ることを想定している」(スズキ)という。4人でも快適に乗ることはできる。だが、意識したのは、より若い夫婦や子どもが手を離れた高齢の夫婦など。アウトドアなどの趣味を楽しむには、普通の軽では物足りないという人たちだ。

スズキやダイハツが打ち出した新しい軽は、消費者の心をとらえるのか。まずは12月24日に発売されるハスラーの販売動向に注目が集まる。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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