NYダウ395ドル安、アップル株などが急落 ナスダックは約3%下落、ネット関連売られる
[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場は下落し、ナスダックが約3%安、ダウとS&P500も1%超下げて取引を終えた。アップルやインターネット関連、その他ハイテク株が売られ、長期にわたり強気相場をけん引してきた銘柄を巡り不安が広がった。
米中貿易摩擦を巡る懸念も相場の重しとなった。
アップル<AAPL.O>は4.0%安。9月に発表した3種類の新型iPhoneの生産をここ数週間で減らしているとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
同社の株価は10月3日に終値ベースの最高値を付けたが、その後10─12月期の売上高について慎重な見通しを示したことや、複数のサプライヤーが軟調な業績見通しを示したことなどを受けて19.9%下落している。
S&P500情報技術指数<.SPLRCT>は3.8%安。
インターネット関連大手で構成する「FANG」銘柄など、他の高成長株も売り込まれ、フェイスブック<FB.O>は5.7%、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は5.1%、ネットフリック<NFLX.O>は5.5%、それぞれ急落。アルファベット<GOOGL.O>も3.8%安となった。
FANG銘柄は8月30日以降、S&P500を16.25%アンダーパフォームしている。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が19日の講演で、来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で段階的な利上げ姿勢を維持するとの見通しを示したことも株価を圧迫した可能性がある。
週末にはアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が初めて首脳宣言で合意できないまま閉幕し、貿易を巡る米中の対立が浮き彫りになった。
ペンス米副大統領は17日の演説で対中貿易摩擦について、中国が米国の要求を受け入れて態度を改めない限り、米国が引き下がることはないと言明。16日のトランプ大統領の発言を受けて広がった楽観的な見方が後退した。
S&P500のセクター別指数では公益事業<.SPLRCU>と不動産<.SPLRCR>のみがプラス圏で引けた。
ルメンタム・ホールディングス<LITE.O>やユニバーサル・ディスプレイ<OLED.O>、シーラス・ロジック<CRUS.O>、スカイワークス・ソリューションズ<SWKS.O>などアップルのサプライヤーも売られ、アップル関連株が構成銘柄に含まれるフィラデルフィア半導体指数<.SOX>は3.9%安となった。
BB&Tウェルス・マネジメントのシニアバイスプレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は「ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)から上昇が始まるケースを多く見てきた。(市場を取り巻く要因の)一部が良い方向に向かえば相場は好転する可能性がある」としながら、「現時点では連邦準備理事会(FRB)、米中貿易摩擦を巡る不透明感、ハイテクなど一部セクターへの失望感といった複数の逆風がある」と話した。
感謝祭の祝日を22日に控えて取引は比較的薄く、米取引所の合算出来高は約77億株となった。直近20営業日の平均は87億株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.72対1の比率で上回った。ナスダックでも2.94対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 25017.44 -395.78 -1.56 25392.61 25392.61 24900.98 <.DJI>
前営業日終値 25413.22
ナスダック総合 7028.48 -219.40 -3.03 7217.24 7224.12 7011.40 <.IXIC>
前営業日終値 7247.87
S&P総合500種 2690.73 -45.54 -1.66 2730.74 2733.16 2681.09 <.SPX>
前営業日終値 2736.27
ダウ輸送株20種 10534.46 -49.14 -0.46 <.DJT>
ダウ公共株15種 732.29 +2.86 +0.39 <.DJU>
フィラデルフィア半導体1173.01 -47.13 -3.86 <.SOX>
VIX指数 20.12 +1.98 +10.92 <.VIX>
NYSE出来高 9.45億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21605 - 235 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 21590 - 250 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加しました
(リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)
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