転職の前に押さえたい「生涯賃金」という視点 退職金、年金はどうなる?

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なお、転職時に厚生年金基金を持ち運ばない(持ち運べない)場合には、退職一時金を受け取ることになります。この場合、自分の年金を早期に受け取ることになるので、iDeCoに移管するなど対策をとるほうがよいでしょう。いずれにしても、自社の規定と転職先の規定もチェックする必要があります。

なお、次の仕事を見つけるまでに間が空いてしまった場合は、その間国民年金の加入手続きをするのをお忘れなく。間が空くと、その分年金も不利になります。

損しないための退職時のお金

最後に、損しないための退職時のお金についてまとめておきます。

退職金(退職手当)

会社の規定によって支払われます。ただし、自己都合退職、会社都合退職、病気・死亡などによる退職などの理由によっても変わってきますし、当然、仕事をしていた年数に応じても支払われる額は変わってきます。

失業給付金

失業状態のときにもらえる給付金です。主に会社員が加入する雇用保険から出るものです。

こちらも退職の理由や勤続年数、年齢によって変わってきますが、最長で330日分が給付されます。給付の額は、退職前賃金の50~80%程度です。

なお、雇用保険に入っていれば、早期に再就職することでもらえる「再就職手当」というものもあります。したがって、転職先のメドがついていても、退職をしたらハローワークでの手続きはしておいて損はないかもしれません。

国民年金

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1カ月当たり1万6340円(平成30年度)かかります。これは前払いすることで割引が適用されます。たとえば、「2年前納」すれば2年間で約1万5000円程度お得です。

なお、次の就職先が見つかるまで年金の加入手続きを忘れると、年金の加入期間が少なくなりますので、確認してください。

健康保険料

こちらは在職時の健康保険に引き続き加入する「任意継続被保険者」になるかどうかを選択します。任意継続にするには退職後20日以内に手続きをしなければならないことに気をつけてください。

住民税

会社にいるときは会社が納税してくれますが、退職したら自分で支払うことになります。前年の給料によって税額が変わります。

横山 光昭 家計再生コンサルタント、マイエフピー代表

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よこやま みつあき / Mitsuaki Yokoyama

お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の問題の抜本的解決、確実な再生を目指し、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの相談件数は2万3000件を突破。各種メディアへの執筆・講演も多数。著書は、60万部突破の『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は120冊、累計330万部となる。個人のお金の悩みを解決したいと奔走するファイナンシャルプランナー。

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