会社員より自営業が「金銭的にトク」は本当か シビアに見極めたい「お金の損得」

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ムリのない範囲で行うならよいのですが、平日はサラリーマンで、土日にも仕事をして……といったスケジュールだと、休みがとれなくなってしまいます。

たしかに収入は上がるでしょうが、健康は人生100年を楽しんで生き抜くための資産です。長い目で見ると、身体に負担をかけすぎるのはいいことだとは思えません。疲れすぎてしまうと、本業に悪影響を与える可能性もあります。

おすすめの副業は?

唯一、おすすめできるのは楽しみのために行う副業です。知人に、自転車が趣味の人がいますが、彼は出張で自転車のメンテナンスを行っています。

高級自転車はメンテナンスも大切で、しばらく使わないとさび付いたり、部品が傷んだりします。そのため、彼は1回1万円弱程度の料金で、依頼人の自宅に訪れメンテナンスを請け負っているのです。依頼が月に3回程度あれば、3万円弱の収入。副業としてはこの程度を目指すのが適正ではないでしょうか。

彼の場合、自転車が好きで、メンテナンスをするのも楽しい趣味のうちですから、リフレッシュにも、収入にもなります。

逆に最もマズいのは、初期投資が必要な副業です。週末だけ開くお店を出したいという場合、初期費用だけで何百万円も必要になってしまいます。無理なくと考えれば、手持ちの道具で何とかなる、お小遣い程度の初期投資ですむ、といった副業がよいのではないでしょうか。

もし収入アップを考えるなら、本業で収入を上げる方法を考える手もあります。

たとえば私の会社はファイナンシャルプランナーがそろっていますが、人によって「税金が得意」「保険が得意」「投資が得意」など、家計管理以外の得意分野を持っています。キャリアアップのためにそれらに関する資格を取得しているスタッフもいます。

『お金の損得大全 ささいな違いで、大きく差がつく! 』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

あくまで家計管理が根っこであり、幹ですが、枝葉として得意分野を伸ばすイメージです。資格や勉強はもともとはお客様へのアドバイスを向上させるのが目的ですが、結果としてキャリアアップになり、収入が増えます。

もちろん、収入は業界や業種によるところも大きく関係しますから「本業でなければ!」と断言することはできませんが、本業と副業、それぞれが中途半端になってしまう可能性もないとはいえません。

そうした面も踏まえたうえで、副業について考えるといいのではないかと思っています。

横山 光昭 家計再生コンサルタント、マイエフピー代表

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よこやま みつあき / Mitsuaki Yokoyama

お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の問題の抜本的解決、確実な再生を目指し、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの相談件数は2万3000件を突破。各種メディアへの執筆・講演も多数。著書は、60万部突破の『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は120冊、累計330万部となる。個人のお金の悩みを解決したいと奔走するファイナンシャルプランナー。

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