「やり方がうまいのは、私のときもそうだったけれど、最初は恋愛関係をにおわせながらも、男女の関係にはならない。それでシラけて私のように結婚相手としては見切りをつける男性もいる。でも、この年になると、惚れた腫れた、くっついた別れたの年齢ではないから、20以上も離れたキレイな女性だったら友人関係は続けたいと思うんですよ。そこをうまく利用して、投資話を持ちかけ、多額のお金を引っ張り、ドロンする。もちろん81歳の男性のように、結婚を本気で考えた人もいたでしょうけどね」
岩下の場合、幽霊会社に投資をさせられたのだから、これは明らかに詐欺事件だ。
ほかの被害者たちは泣き寝入り
「そこで、最初は警視庁に行きました。そうしたら今住んでる場所を聞かれて、『そっちの県警に言ってください』という。県警に言ったら、『それは、詐欺ですねぇ。ただそういう問題は多いんですよ』と言って、事情聴取はしてくれたものの、それっきりで動いてくれない。今は、弁護士をつけて、刑事告訴も視野に入れています」
ところが、ほかの被害者たちは、“投資は、そもそも損失を伴うもの”と言って泣き寝入り状態で、訴えを起こそうとしている人たちはまばらだった。元一流企業に勤めていた資産家男性や大学の副学長といった教育職に従事している男性にとっては、結婚相談所で出会った女性に騙され投資詐欺事件に遭ったということが表に出るので、告訴は名誉のためにもしたくないのかもしれない。
婚活アプリや婚活パーティで知り合った男性から、強引に投資用マンションの購入を迫られる、いわゆるデート商法と言われる結婚詐欺が横行しているのも現状だ。
着物や宝石を買わされたり、保険の勧誘をされたりするのもよく聞く手口だ。恋愛関係になっていると、相手を信頼しているし、嫌われたくないと思うのが心情だが、一人ひとりが十分に気を付けてほしい。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら