なぜ平壌で買える?「ポッカ」の不都合な真実

海外子会社が販売ルートを開拓していた

このポッカ日本本社の広報担当者によると、「NTDEは、ポッカシンガポールグループの重要なお取引先様」であるという。

一方、ポッカシンガポールはNK Newsの取材に応じていない。

ポッカシンガポールをめぐっては、ほかにも問題が出てきている。同社は今年に入ってからも、ポッカ製品の北朝鮮へのディストリビューターを積極的に探していたことがNK Newsの調査報道で明らかになったのだ。

前のめりにビジネスパートナー探し

ポッカシンガポールの子会社で販売を担うポッカインターナショナルの社員が2018年4月30日、北朝鮮での販売に興味を持つ業者に以下のような内容のメールを送ったことをNK Newsが確認した。

「政治問題が徐々に沈静化するなか、私たちは北朝鮮市場での飲料ビジネスを再び回復したいと希望しております。つきましては、私たちは現在、北朝鮮での直接販売業者を探しています。貴殿はこのビジネスに興味はありませんか」

このメールが差し出された2018年4月といえば、10年半ぶりに3回目の南北首脳会談が板門店で行われ、南北の緊張が緩和。ポッカインターナショナルの社員も将来の制裁緩和を見越してか、前のめりにビジネスパートナーを探し始めたとみられる。

ポッカ日本本社の広報担当者は筆者の取材に対し、メールの差出人がポッカインターナショナルの社員であることを認めた。そのうえで、この社員が7月に同社を退職したため、本人に真意を確認することができないと回答した。

ポッカインターナショナルについても、「北朝鮮への直接の輸出は行わない。間接的に北朝鮮に流れることがわかれば、その取引も行わない」というポリシーをとっていると強調。「直接取引は現在も行っておらず、シンガポールからの輸出業者には最終仕向地を確認しています。また、北朝鮮に絡むと思われる取引口座は一切開かないよう経理部門にも指示されており、取引が行われないように組織として管理されています」と述べた。

経済産業省貿易管理課は筆者の取材に対し、日本は北朝鮮との輸出入の全面禁止の措置を施しているものの、「日本の本社がシンガポール子会社に指示して、北朝鮮に製品の輸出を行わせている証拠がないかぎり、日本の法律には問われない」との認識を示した。

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