家の勝ち組「10年やどかり族」という生き方 「持ち家」か「賃貸か」を悩むのは、もう古い?
鈴木:とても納得できます。となると、下がらずに売れる家を探すことがいちばん重要ですよね。
住みたい街ランキングの地域が高く売れるわけではない
川畑:はい、ここがいちばん重要ですね。よくネットや雑誌に「住みたい街ランキング」とかありますが、必ずしも「住みたい街=高く売れる街」ではないことを覚えておきましょう。
では、高く売れる地域を探すには、どうしたらいいのか。これは、自分が購入できる金額で考えてはいけません。たとえ年収がそれほど高くなくても、金利情勢には今後十分注意が必要ですが、低金利の今なら、共働き夫婦が多少背伸びをすれば、好立地のエリアで購入できる可能性はあります。
そこで、まず調べるのは、以下の2点です。
(2)10年で売却したらどのくらいになるのか?
不動産情報サイト(スーモ、ホームズ、アットホーム)には、賃貸と購入の両方が掲載されていますので、こうしたサイトなどで気になるエリアの家賃相場を見てみましょう。
そして、次に中古物件の価格を調べます。上の情報サイトに加え(健美家、楽待)でも調べることをお勧めします。ここで重要なことは、売却したい価格ではなく、実際に売却された値段(成約価格)を調べるのです。これは、不動産業者だけが見られるレインズというサイトに掲載されているので、不動産業者に尋ねるといいでしょう。
気になるエリアの相場がわかったところで、実際にそのエリアを見に行くことが大切です。午前中、昼過ぎ、夜と最低でも3回は見るべきです。
もし、気になる物件がすでにあるのならいいのですが、もしまだない場合、可能であれば、そのエリアに実際に一定期間賃貸で住んでみましょう。実際に住むことがいちばんの情報収集になるからです。新聞の折り込みチラシもチェックできますし、モデルルームもすぐに見学に行けます。いちばんいいのはお子様のいる家庭でしたら、小中学校の情報も入ってくることです。
ファミリータイプを購入する場合、評判のいい小中学校のエリアに住むことは大きな売却の決め手になるからです。また、中古物件などでは、広告費を抑えるためにサイトに掲載しない物件がごくまれにですが存在します。そんな隠れ物件も住んでいるからこそ発見できるのです。
鈴木:しかし、川畑さんの場合、いい立地を安い時期に購入できたのが大きな勝因ですよね。物件価格が高騰しているときに買うと、高値づかみをしてしまいそうです。今後は「やどかり式」は成立しないのでは?
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