保育園「死亡事故発生率」が示す不都合な真実 午睡中の乳児死亡事故は防げなかったのか?

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実は、同園は以前から死亡事故予防に関して問題を指摘されていた。東京都福祉保健局は今年1月12日、立ち入り調査を行い、乳幼児突然死症候群の予防への配慮が不足しているとして、同園に対して「文書による指摘」を出していたのだ。

同局の担当者によると、同園は3月20日に「改善状況報告書」を提出し、受理した同局は「是正済」とした。しかし、同園に対する立ち入り再調査はその後行っていない。そこへ今回の事故が起きたのだ。

内閣府子ども・子育て本部によると、2008年から2017年までの10年間で、累計139人もの子どもの命が保育施設での事故により失われ、毎年14人近くが亡くなっていることになる。

認可と認可外の間に大きな差

内訳をみると、認可保育園で41人死亡したのに対し、認可外保育園では93人が死亡と、認可外は認可より事故数が2倍程度多い(その他の5人は、幼保連携型認定こども園や小規模保育事業などの施設で死亡)。

さらに、保育施設で直近3年に起きた死亡事故数を調べると、認可外は認可よりも死亡事故が発生するリスクが2〜7倍高いことがわかる。

2017年の事故死者数は、認可2人、認可外4人、その他2人(幼保連携型認定こども園、病児保育事業)の合計8人だった。

施設数を母数とする死亡事故発生率は、認可が0.00854%(2人死亡/2万3410施設)に対し、認可外は0.03483%(4人死亡/1万1484施設=事業所内施設含む)となる。つまり、認可外のほうが4.0倍高いリスクがある。この計算式でみると、認可外は認可に対し、2016年は2.9倍、2015年は7.3倍、死亡事故が発生するリスクが高かった。

むろん、認可外でも質の高い保育を提供している施設はある。とはいえ、認可と認可外の大きな差は見過ごせない。

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