脱ボランティア!ビジネスに"昇格"する秘訣 初心者から人気店を作った、20代女子たち

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事業が始まって、1年弱。昨年(2012年)の10月に初めての単月黒字に。

僕が好き勝手にウロウロし、三陸フィッシャーマンズプロジェクトが立ち上がり、仲良くなった漁師さんのモノを石巻元気商店の彼女たちと協力して売り始めたのもその頃のことだ。

大阪府出身で、商品の受発注やお客様対応を担当するゆきちゃんという、これまた20代の子が加わり、オペレーションも安定してきたことも大きい。

その後の年末商戦もいい感じで売れて、翌年3月に伝説的な売り上げを記録した。今までのこつこつ積み上げてきた努力の成果が爆発して、数字となって表れていった。

年齢、性別、学歴、どれも関係ない!

石巻元気商店の主要メンバーは、全員20代だ。

若い連中がガムシャラに頑張り、ぐんぐん吸収して成長していったから、とりあえずここまでこれた、というのもあるかもしれない。

女子3人になってパワーアップ

最近は、ちょっと踊り場的になってきたため、一時期、担当を外れていた僕が、彼女たちの監督役っぽいことをすることとして、プロジェクトに戻ることになった。

まだまだ安泰というわけでもなく、はっきり言って油断するとすぐ売り上げもオペレーションも不安定になる。だから、ときおり「スパルタ会議」を開いてがっつり作戦を練ったり、ときには「コラ!」としかったりもしている。

でも、実はこいつらすごいな、といつも思っている。20歳で被災地に飛び込んで、数カ月間テントで暮らして、地元の人たちのために活動したり、急に地元のために覚悟を決めて寝るのも惜しんで働いたりするのって、なかなかできないこと。

と同時に、ちょっと前まで“いまどきの若者”だった彼女たちだってこれほど成長できるのだから、年齢性別・学歴関係なく、誰でも思いを持って飛び込めば、同じようなことができるんじゃないか、とも思う。

彼女たちの頑張りが生んだ事例が、ヤフー社内でも「成功事例」として語られ始めている。先日発表されたヤフーの「eコマース革命」が目指す世界の事例とも言える。こうした事例を、もっともっと増やしたい。

そのためには、彼女たちにはまだまだ一緒に可能性を追求してもらわないといけないし、継続してもらわないといけない。

彼女たちに弟子ができて、のれん分けしたり、生産者さんたちが彼女たちから独立してeコマースを始めたり。そうなったら、いったんはおいしい酒、飲めますかねぇ。

(構成:渡部由美子)

長谷川 琢也 ヤフー株式会社復興支援室

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はせがわ たくや / Hasegawa Takuya

ヤフー株式会社復興支援室。
ヤフー株式会社ECオペレーション本部部長を経て現職に。

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